夫婦生活は「間取り」次第で豊かになる 1級建築士が教えるマンションでの防音対策

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アルテイシアさんは現在42歳。40歳を越えた頃、性欲の減退を感じたとか。「夫とはもうセックスはしていないですが、うちはとても仲がいい。それはたぶんスキンシップの頻度が高いからです。お互いを触るだけで、愛が伝わる実感があり、精神的に満たされる。“愛してる”のことばより、1回のスキンシップのほうが強力なのでは」。

レスに終止符を打ちたいなら、誘い方を変えてみては

人間はセックスをしているとき、脳の本能をつかさどる〈視床下部〉の働きが活発になっているそう。「つまり、相手の性欲を刺激したいときは、本能に働きかけるような刺激を与える必要があります。おすすめしたいのは、香り。香りは本能にスッとたどりつく刺激なので、香水や、ルームフレグランスを用いてみては」(杉山さん)。

「“なぜ我々はセックスしないのか”とことばで切り込んでも、むしろそれがプレッシャーになってしまい、ますます距離が開くことに。あまりセックスを特別なものと考えず、さらっと誘うのが理想的。深刻になればなるほど、セックスは遠ざかりますよ」(アルテイシアさん)。

妻たちの赤裸々な本音と識者たちの鋭い分析を、はたして夫たちはどう感じるのでしょうか。

回答者はこんな方々でした。

(出典:レタスクラブ)

夫婦2人のプライバシーを優先した空間と動線がキモ

セックスの悩みで多かったのは、1位が「子どもにバレそう」、2位が「声が漏れそう」でした。寝室が子ども部屋の目の前だったり、また子どもと川の字で寝ている家庭も多いはず。いずれも気軽にセックスできる環境ではありません。レタスクラブニュース会員224人を対象に行ったアンケートでも、住宅事情でセックスから遠ざかった、という声が多数ありました。

(イラスト:レタスクラブ)

「平成 15年の建築基準法の改正以降、換気のため、ドア下部にすき間が必要になり、昔に比べてより音が漏れやすくなったのは事実です。しかし、“そのときだけ”そこにタオルを挟むなど、防音対策をすることは可能です」というのは、一級建築士の船渡 亮さん。

「夫婦の営みのため、子ども部屋と寝室は隣どうしにしない間取りをおすすめしていますが、マンションなどではそうはいかないもの。でも家具の配置などで解決はできますので、諦めないでください」。年間100件以上の間取り相談を受けている船渡さんに、営みを持ちやすい部屋にするヒントを伺いました。

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