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実験でわかった「貯金をできる人」になる方法 エチオピアで零細企業家426人を対象に実験

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  • 真野 裕吉 一橋大学大学院経済学研究科准教授
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そこで、筆者たちはエチオピアの首都アディスアベバで小さな町工場や露天商を営む零細企業家426人を対象としてつぎのような実験を行った[19]。まず、貯蓄を増やしたいと思っているこの零細企業家たちをランダムに(くじ引きで)4つの(平均的に似かよった)グループに分ける。

グループ1
金融セミナーに招待し、基礎的な経営計画や予算の立て方、無駄な支出を減らして投資すること、利用可能な金融サービスなどを紹介する。

グループ2
携帯電話のSMSで企業家自身が立てた貯蓄目標を含む、貯蓄をうながすリマインダーを隔週で送る。

グループ3
これら2つの介入を合わせたもので、金融セミナーに招待したあと、さらに定期的に貯蓄をうながすリマインダーを送る。

グループ4
何も介入を行わず、他のグループと比較して、それぞれの介入の効果を測る。

およそ半年に及ぶ実験により、次のような事実が観察された。

●金融セミナーに招待されたグループ1は、何も介入を受けないグループ4と比べて、貯蓄は有意に増えなかった。

●貯蓄を促すリマインダーを定期的に受け取ったグループ2は、自宅での貯蓄、いわゆるタンス預金が有意に増えた。

●金融セミナーに招待され、さらに定期的にリマインダーを受けたグループ3は銀行預金が有意に増えた。

リマインドが効果的

これらの分析結果は以下の通り、人が変わるには知識と意識がともに大切であることを示唆している。

1.知識を与えられただけでは、すでに習慣化した行動は必ずしも変化しない。

2.しかし、定期的にリマインドすることでその行動は変化しうる。

3.最後に、リマインダーで行動の変化をうながしたうえで、さらに有用な知識があれば、うまくその知識を活かした行動をとれるようになる。

特に、リマインダーという比較的安上がりな方法が、途上国の零細企業家に役立つというのはうれしい発見だ。

それでは、「体によくない」夜中のラーメンやダイエット中のケーキを我慢するには、どうすればよいのだろうか。最近よく耳にする「結果にコミットする」という例のサービスがもし本当に効果があるとすれば、その秘密も「リマインド」の仕組みにあるのかもしれない。

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