「羊を数えたら眠れる」という大いなる勘違い ちまたに広がる「睡眠」の間違った俗説5選
「眠れないときは、羊を数えると眠くなる」
小さいとき、こう言われた人も多いのではないでしょうか?
しかし、日本語で羊を数えるのはまったく無意味で、むしろ逆効果とさえいえます。
この説は英語圏が発祥とされていて、英語で羊は「sheep」ととても言いやすく、また睡眠は「sleep」なので、それで脳を睡眠モードに切り替える効果があるといわれています。
ところが日本語のヒツジはとても言いづらく、ヒツジが1匹、ヒツジが2匹などと数えていると、逆に目が冴えてしまいます。
なので日本語で数えるのは逆効果。英語圏では「sheep,sheep,sheep……と数えるように」と教えられています。
ちょっとしたことで脳はすぐに眠りを拒否する
マウスを使った実験では、「別のマウスの飼育に2週間ほど使用したケージに新しいマウスを入れると、そのマウスは不眠が誘発される」ことが判明しました。寝室や寝具といった「睡眠環境」がいつもと変わるだけでも、脳は敏感に反応し、眠りに影響が出てしまうのです。
このように、脳はささいなことで刺激され、入眠に不向きなモードに変わってしまうので、何の気なしに取った行動が眠りの質悪化を招きかねません。
また、眠りに関しては非常に個人差の影響が大きく、たとえば今でも「人間にとってベストな睡眠時間」というのは割り出すことができていません。「この方法で熟睡できる」と言われていることでも、残念ながら万人に当てはまるとは限らないのです。
睡眠の俗説を鵜呑みにすることなく、起きがけの感覚を注視することが、本当に自分に合った「熟睡度が高い最高の睡眠習慣」の確立につながると思います。
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