仕事を他人に振るのがヘタな人の悪い頼み方

「誰が何を」やるのか、細分化して伝えよう

「できるだけ早く」という視点も必要です(写真:ijeab/iStock)

ソフトバンクは「発表経営」だとよく言われます。新規事業の開始や他社との提携・買収などをマスコミの前で大々的に発表し、つねに世間の注目を集めてきたからです。

とはいえ、大変なのは周囲の人間です。孫正義社長が指定する期日は、いつも最短・最速でした。どう考えても、「とても間に合いません」と言いたくなるような締め切りを決めて、「この日までにやる!」と宣言してしまうのです。

そして、孫社長から振ってくる新しいプロジェクトのマネジメント(プロマネ)を任されたのが、かつてソフトバンクの社長室長を務めていた私でした。

ただ、孫社長の下で会社を急成長させるべくフル稼働していたソフトバンクの社員は、誰もが相当ハードに働いていました。そんな中で予定にない仕事を頼んだら、嫌がられるのは当然です。私だって、そんな人たちに仕事を割り振るのは気が引けました。

でも孫社長の締め切りは絶対です。引き受けてもらうほかありません。しかも、少しの遅れも許されませんから、「締め切りを守ってもらえない」「頼んだものとは違うアウトプットが出てしまう」といった事態は絶対避けなくてはいけませんでした。

「動詞」ではなく「名詞」で頼む

拙著『孫社長の締め切りをすべて守った 最速!「プロマネ」仕事術』でも詳しく解説していますが、私がメンバーに仕事を割り振る際、徹底して行ったのが「アウトプットを『名詞』で伝える」ということです。

ありがちな失敗パターンは、「動詞」でアウトプットを伝えてしまうことです。

「来週金曜日までに、競合他社の顧客満足度を調べてください」

そう伝えたのに、期日になってもアウトプットが上がってこないので本人に確認すると、

「はい、調べました。でも、まだリポートにはまとめていません」と言われてしまった……。そんな苦い経験をしたことがある人は多いはずです。

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