買ったらヤバイ!新たなダメ投信の見抜き方 「資産寿命」と「取り崩し」で不安を煽る新商法

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さて、「金融商品の損得を論じた後に、テラ銭が高くて平均的には損をするはずの競馬の予想を書くのはいかがなものか」という読者の声があるのは承知している。

なるほど、とも思う。しかし、筆者は、お金を増やすことが目的の「運用」で無駄な損を避けることと、お金を賭けて予想とハラハラ感を楽しもうとする「消費」であり「娯楽」である競馬とは別物だと整理している。どちらも、気持ちよくたしなみたい。

ただ、人には好みがあるので、「損」や「ギャンブル」がお嫌いな方は、以下の文章を無視していただきたい。

キーンランドカップの本命はナックビーナス

今回は、8月26日の日曜日に札幌の芝1200mで行われるキーンランドカップ(G3)を予想する。

本命は、前走の函館スプリントで3着に惜敗したナックビーナスを採る。スプリント戦線では安定した戦績だ。前走は、せっかく好スタートだったがハナを取るか迷っているうちに最内枠を引いたG1馬セイウンコウセイに効率よく先行されてしまう中途半端なレースぶりだった。今回はジョアン・モレイラ騎手に手替わりをプラスと見て、軸馬としたい。

対抗は、キャンベルジュニアだ。前々走は、今回人気になりそうなムーンクエイクと接戦だったが、不利な外枠17番だったし、今回はムーンクエイクよりも斤量が2キロ軽い。前走安田記念の大敗で不人気になるなら馬券的妙味もある。

距離を短縮しながら実績を伸ばしてきたムーンクエイクを単穴とする。1200mは経験がないが、レコード勝ちした前走の前半でも前に行きたがっていたので(C.ルメール騎手が巧みに抑えた)追走に問題はないだろう。スプリント向きのアドマイヤムーン産駒でもあり、全6勝のパートナーであるルメール騎手が鞍上なのも頼もしい。

6歳になったが、短距離線での底力はまだ侮れないレッツゴードンキと、3歳馬トゥラヴェスーラを連下に押さえる。

山崎 元 経済評論家

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やまざき はじめ / Hajime Yamazaki

1958年札幌市生まれ。東京大学経済学部卒業。経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員、株式会社マイベンチマーク代表(投資と投資教育のコンサルティング会社)と複数の肩書を持つ。三菱商事、野村投資信託、住友信託銀行、メリルリンチ証券など計12回の転職経験を生かし、お金の運用、経済一般、転職と自己啓発などの分野で活動中。著書に『超簡単 お金の運用術』(朝日新聞出版)『「投資バカ」につける薬』(講談社)『お金がふえるシンプルな考え方』(ダイヤモンド社)など著書多数。馬券戦略は馬連が基本。【2024年1月5日編集部追記】2024年1月1日、山崎元さんは逝去されました。心から哀悼の意を捧げ、ご冥福をお祈りします。

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