アメリカ産「豚くず肉」が直面する深い悩み

貿易戦争によって中国販路が失われる可能性

写真は冷凍した豚のくず肉。シカゴのマーケットで6月撮影(写真:ロイター/Tom Polansek)

[シカゴ 17日 ロイター] - 米中貿易戦争が始まる以前には、米国の豚肉加工企業が輸出する豚の足や頭部の9割が、中国・香港市場向けだった。なぜなら、他のどの国よりも高い価格で売れたためだ。

足や頭部以外にも、ほとんどの米国人が食べようとしない心臓、舌、胃、腸などの豚の部位は、中国の食文化の中でも、ひいては米国の豚肉輸出業者の利益率という点でも、特別なポジションにあった。

関税率を50%に引き上げ

「こうした製品のおかげでプラントを維持していける、という声をよく耳にする」と、米国食肉輸出連合会でエコノミストを務めるエリン・ボラー氏は語る。

高い利益率を誇るこうした豚肉の部位は総称で「くず肉」と呼ばれるが、中国が米国産豚肉輸入に課す2種類の関税を合計で50%に引き上げたことで、その販路は急速に閉ざされつつある。

このため、米豚肉加工企業は、これらの部位をペットフードや畜産飼料の原料として、安い価格で売らざるを得ない状況に陥っている。

米農務省の最新のデータによれば、中国が4月に初めて25%の関税を米国産の豚肉に課したことで、副産物であるこれらの部位の米国輸出量は、4月から5月にかけて約3分の1減少した。

次ページ25%の関税を上乗せ
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 今さら聞けない競馬のキホン
  • ソロモンの指輪〜「本能と進化」から考える〜
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • 御社のオタクを紹介してください
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
史上最大の上場に賭ける<br>ソフトバンクの思惑

12月19日、ソフトバンクが上場する。過去最大規模の超大型上場だが、祭りの後は楽観できない。親子上場による利益相反、高い配当性向、キャッシュの流出など懸念材料は多数。同社の大胆な戦略の前提である安定した収益成長が崩れる日、事態は……。