エアトリ、DeNAトラベル「格安買収」の真意 エボラブルアジアはOTA再編の目玉になるか

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「エアトリ」は大量のテレビCM攻勢で知名度向上を狙う(記者撮影)

買収金額はわずか12億円――。

航空券予約サイト「AirTrip(エアトリ)」を運営するエボラブルアジアは5月中旬、DeNA傘下のDeNAトラベルを買収した。安すぎる金額に、旅行業界に驚きが走った。

エアトリもDeNAトラベルも、インターネットを中心に旅行事業を展開している。業界用語ではこうした会社をOnline Travel Agency(オンライン旅行会社、OTA)と呼ぶ。国内では、宿泊施設予約の「じゃらん」(リクルートホールディングス系)と楽天トラベル(楽天)が2強。海外ではBooking.com(米ブッキングホールディングス)と米エクスペディア、中国のシートリップなどが著名だ。

格安買収に業界も驚愕

エボラブルアジアは2007年創業で、2016年3月に上場したベンチャー企業。国内航空券の販売に強みを持つ。かつては「空旅.com」という予約サイトを運営していたが、2017年3月にエアトリを立ち上げ、展開を開始。2017年9月期の取扱高は401億円、テレビCMやネット広告を大量に投入することで、2018年9月期は700億円を見込んでいる。一方のDeNAトラベルは海外航空券販売が主力で取扱高706億円(2018年3月期)に達する。

今回の買収を弾みに、エボラブルアジアは従来2020年までに1000億円としていた取扱高の目標を2000億円に引き上げた。この水準に達すれば、国内の旅行会社としてトップ10入りを果たす。

こうした野心的な計画に加え、業界に驚きが広がったのは冒頭のように、安すぎる買収金額だ。OTAは成長期待から、企業価値が上がっている。特に2016年にヤフーは取扱高500億円、売上高66億円だった一休にプレミアムを含めて約1000億円で買収している。

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