副業解禁時代「ライター」で稼ぐという生き方 子育てや家事と両立、会社勤めでもできる
「上の子が帰ってくると、『おやつどこ?』とか『宿題でわからないところがある』とか、何かと騒々しくなるので、仕事の手はいったん止めざるを得ません。日によって友達を連れてくることもありますから、それまでにどれだけ集中して執筆できるかが勝負です。17時半になったら学童保育所に下の子を迎えに行き、その前後に帰宅した妻が夕食の支度をしてくれる、というのがいつものパターンですね」
締め切り前など、どうしても仕事の手が離せない時は、2人の子どもが寝静まった22時以降に、再びパソコンに向かうこともあるのだそう。なかなかにハードな生活ですが、井上さんの表情は実に晴れやかです。
「SE時代は帰りが遅く、家事・育児に参加したくても、子どもを保育園に送って行ったり、休みの日に掃除洗濯をしたりするのがやっとでした。しかし、会社を辞めてフリーランスのライターになってからは、毎日家族そろって食事ができるし、子どもたちと触れ合う時間もたくさん取れるのがうれしいですね」
夫婦間でスケジュール調整はカレンダーアプリで
とはいえ、何かと外出も多いライター稼業。どうしても家を空けなければならない時は、どう対応しているのでしょうか。
「たとえば、夕方の時間帯の取材や、泊りがけの出張を伴う依頼をいただいた際は、まず妻とスケジュールを相談します。妻が早めに帰ってこられる日であれば、私の仕事を優先させてもらうようにしています。そうしたコミュニケーションをスムーズに行えるように、夫婦間でカレンダーアプリを使って情報を共有しているんです」
夫婦2人でスケジュールを調整しつつ、ライターとしての仕事と、夫や父親としての家事・育児を両立している井上さん。ちなみに夫婦間における家事の分担については、「はっきりと線引きはしていない」のだそう。
「女性はどうしても出勤前の身支度に時間がかかるので、自然に朝は手が空いている自分が家事をやるようになりました。それに、たとえば長女の髪をポニーテールに結ってあげるのも、手の大きい自分がやったほうが効率的だったりしますからね(笑)」