日本企業をとことんダメにした「PL脳」の呪縛

「ファイナンス思考」なくして復活はない

あなたの思考回路、「PL脳」になっていませんか?(写真:Fast&Slow / PIXTA)
売り上げ・利益の前年比増減に一喜一憂する「PL脳」に陥っていたら、日本にAmazonは生まれない! 将来の意思決定を可能にするファイナンス的な発想こそが、今のような先行き不透明な時代には一人ひとりのビジネスパーソンに不可欠です。
その背景について実践例も紹介しながら、経営と投資、そしてコンサルタントと、さまざまな視点をもつ気鋭の実務家・朝倉祐介さんが解説するのが7月12日発売の『ファイナンス思考』。本書から、なぜファイナンス思考が重要なのかを解説した部分を抜粋しご紹介します。

みなさんは、こんなフレーズを耳にしたことはないでしょうか。

「増収増益を果たすことこそが社長の使命である」

「業績をよくするために売り上げを増やそう。けれども利益は減らすな」

「今期は減益になりそうだから、マーケティングコストを削ろう」

「うちは無借金だから健全経営です」

「黒字だから問題ない」

こうした発言には、次のような見方や考え方が抜け落ちています。

抜け落ちている考え方とは?

・会社の価値を向上させるために、先行投資をするという視点

・自分たちがどのような資産をもっているのかという自覚

・その資産を有効に活用して成果を得ようとする発想

近年では入門書の充実などもあって、会計の基礎的な知識についてはビジネスパーソンの間でも理解が深まってきたようです。知識量に個人差こそあれ、ビジネスにおける会計の重要性を否定する人はいないでしょう。

その一方で、ファイナンス的な物事の見方や思考法については、重要性を十分に認識されていないように思われます。もしも冒頭のようなフレーズが自分の周囲に溢れているとしたら、それはその組織が「PL脳」に陥っている証かもしれません。

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