日本企業をとことんダメにした「PL脳」の呪縛 「ファイナンス思考」なくして復活はない
みなさんは、こんなフレーズを耳にしたことはないでしょうか。
「増収増益を果たすことこそが社長の使命である」
「業績をよくするために売り上げを増やそう。けれども利益は減らすな」
「今期は減益になりそうだから、マーケティングコストを削ろう」
「うちは無借金だから健全経営です」
「黒字だから問題ない」
こうした発言には、次のような見方や考え方が抜け落ちています。
抜け落ちている考え方とは?
・会社の価値を向上させるために、先行投資をするという視点
・自分たちがどのような資産をもっているのかという自覚
・その資産を有効に活用して成果を得ようとする発想
近年では入門書の充実などもあって、会計の基礎的な知識についてはビジネスパーソンの間でも理解が深まってきたようです。知識量に個人差こそあれ、ビジネスにおける会計の重要性を否定する人はいないでしょう。
その一方で、ファイナンス的な物事の見方や思考法については、重要性を十分に認識されていないように思われます。もしも冒頭のようなフレーズが自分の周囲に溢れているとしたら、それはその組織が「PL脳」に陥っている証かもしれません。
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