日本代表に「南ア世代」が残した未来への遺産 代表引退の長谷部、最後のW杯となった本田…

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ところが、2度目の世界舞台では、初戦・コートジボワール戦(レシフェ)でのわずか2分間での逆転劇に屈し、そこから坂を転げ落ちるように惨敗した。

事前合宿での過度な走り込み、ベースキャンプ地・イトゥの選定ミスなど数々の失敗はあったが、いちばん大きな敗因は「自分たちのスタイルで勝てる」という「過信」に他ならなかった。

「自分たちが積み上げてきたもので十分戦えると思っていたけど、世界はそんなに甘いもんじゃなかった」と川島も述懐していたが、誰もが大きな挫折を味わった。

常日頃から明るくハキハキと自分の意見を口にする長友が報道陣の前から逃げ回るような時期もあり、ブラジルショックはあまりにも大きかった。

その後、ハビエル・アギーレ、ヴァイッド・ハリルホジッチという2人の指揮官が立て直しを図ったが、2015年アジアカップ(オーストラリア)での8強敗退やロシアワールドカップ予選での苦境など紆余曲折が続く。選手個々もケガや試合に出られない状況が続き、足踏み状態に陥った。

本田と岡崎、香川の「ビッグ3」と川島は代表落ちも強いられ、本当にロシアで集大成を迎えられるのかという不安も最後まで拭えなかった。

そんな彼らの国際経験値を高く評価し、重責を託したのが、4月に就任した西野朗監督だった。

世代交代を性急に推し進めようとしたハリル前監督とは違い、日本人の西野監督は南ア世代がどれだけロシアへの強い思いを抱いているかをよく理解していた。

南ア世代がロシアに向けた強い意気込み

もちろん近未来の代表のことを考えるなら、浅野拓磨(ドイツ=ハノーファー)や久保裕也(ベルギー=ヘント)ら若い世代を選んだ方がよかった。

が、あえてそれをせずにベテラン重視の陣容にしたのは、自身が代表監督としての国際経験を持ち合わせていなかったこともあるだろうが、やはり長谷部や本田らの代表・ロシアでの成功に懸ける意気込みがチームをまとめるうえで必要不可欠だと感じたからではないか。

その彼らに自由を与え、積極的に話し合いやコミュニケーションを取らせる環境を作り、「自分たちで戦うんだ」という機運を醸成したことが、ロシアで一定の成果を残せた大きなポイントと言っていい。

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