住民による直接選挙で選ばれる都道府県や市町村のトップ。予算・条例等の議案の提出や議会の解散など、地方自治体の首長には大きな権限が与えられている。一国一城の主である彼、彼女らの責任は大きいが、ではその対価としていくら報酬をもらっているのか。
東洋経済では、総務省が発表している「地方公務員給与実態調査」(2016年度版)に基づき、地方自治体の首長(都道府県知事・市町村長)の月額給与ランキングを作成。今回は、同調査で知事の給与月額が開示されていた1787自治体の中から、「首長の給与が高い500自治体」を発表する。
1位・2位の現職は女性首長
1位は横浜市長の159万9000円。現職市長は林文子氏(72歳・東京都出身)で、2009年から横浜市長を務め現在3選目だ。東洋レーヨン(現・東レ)や松下電器産業(現・パナソニック)等での勤務を経て、経営危機に陥っていたダイエーの会長兼CEOに2005年に就任。退任後も日産自動車の執行役員を務めるなど、女性経営者として成功を収めた人物だ。
自身の横浜市長としての実績としては、横浜市の保育所等定員を2010年に3万8295人だったところ、2017年に6万2181人まで拡大させたこと等を挙げている。ただ、待機児童数は依然として1877人(2017年10月1日現在)おり、2021年までに新たに1万人増やすことを目指している。
2位は東京都知事の145万6000円。現職知事はご存じ小池百合子氏(65歳・兵庫県出身)だ。1992年に参議院議員に初当選し、環境大臣や防衛大臣などを歴任。2016年に東京都知事に当選したが、2017年の衆院選で自身が率いる「希望の党」が大敗。現在は都政に専念しているようだ。
1787自治体の首長の月額給与の平均は79万4800円。1位の横浜市長は平均の2倍以上の給与水準となった。また、上位には都道府県知事や大都市の市区長が並ぶ結果となっている。