東洋経済オンラインは、独自に算出した全上場企業の生涯給料を全国7地域(北海道・東北、東京を除く関東、東京、中部、近畿、中国四国、九州沖縄)に分けてまとめた。
5月25日に配信した「生涯給料『東京都トップ500社』ランキング」には大きな反響が寄せられた。第2弾となる今回は、東京都に本社を置く生涯給料・下位500社のランキングを発表する。
東京都は会社数が多く、企業や読者の一部から「トップ500でランキングをすると、まるで500位が低いように見える」「給料の高い会社ばかりではなく、高くない会社の情報も知りたい」という声があり、それに応える意図もある。
集計対象としたのは、『会社四季報』に掲載しているうち、東京都に本社を置く上場企業1560社。単体の従業員数が20人に満たない場合や、平均賃金の発表がない企業は除いている。
各社が2017年に公開した有価証券報告書のデータと、厚生労働省が調査・公表している「平成26年賃金構造基本統計調査」の5歳刻み賃金額(所定内給与+賞与)から業種分類ごとに賃金カーブを算出し、それを各企業の平均年収と年齢に当てはめて試算した。あくまで理論的に割り出した推計値ながら、一定の目安となるはずだ。
グループ企業については、全体で連結ベースの年収を算出するのがベストだが、基データとして使用している有価証券報告書のデータが単体会社のものであるため、単体の年収数字となっている。本社の中枢機能を担う社員しかいないケースが多く、年収が製造現場などの実態より上振れる傾向にある純粋持ち株会社も一部除いている。
「都心に本社=高給企業」ではない
利益率の高くない事業を手掛けていたり、業績が苦しかったりと生涯給料が高くない会社の事情はそれぞれ。ただ、千代田区や新宿区、港区など超都心部で高給企業が多い地域にも意外と生涯給料が高くない会社がある。
一方、平均年齢が極端に高くなっているケースなど、会社によっては専門職や定年後の再雇用社員などを集計対象に含み、平均年収や平均年齢との関係から、推計値といわゆる正社員の実態との乖離がある場合もありえる点には注意いただきたい。なお、対象企業1560社の生涯給料を単純平均すると2億2980万円だった。