出口治明「歴史はタテとヨコで見ると面白い」

子どもに影響を与える「本を読む姿勢」

「本を読む姿勢」は子どもにも影響を与えます(写真:NHK出版提供)

大人がまず本を読む姿勢を見せる

10代の人の親御さんや身内の方から、「子どもが本を読まない」という嘆きの声をよく聞きます。「どうしたら本を読むようになるでしょうか?」と。

僕がそう問われたときに答えているのは、「まずあなたが本を読んでいるのですか?」ということです。人間はロールモデルを見て育つ存在で、特に子どもや若者はそうです。周囲の大人の真似をします。だから、まず大人が本を読んでいるところを見せるべきなのです。

どんな本でもいいので、なにか難しそうな本を読んでいる姿を見せて、その本を読みながらゲラゲラ笑えばいいのです。内容はわかっていなくても構いません。そういう、大人の責任として子どもたちが本を読むための「仕掛け・仕組み」が必要で、それをせずに、「子ども・若者の本離れ」を嘆いたりしても仕方がないと思います。「なんかしらんけど、本を読むって楽しそうやな」と思わせることが大事なのです。

それから、お子さんとできれば一緒に、地元の図書館に行って、司書の方に相談してみてください。その子の興味を持ちそうな本を、貸し出しの冊数制限いっぱいまで借りてきて、それを家の中で、子どもの動線上のあちこちに置いておくのです。そうすれば、自然に興味がわいて、「ちょっと読んでみようか」となるのです。大事なのはそこで「こんな本を読ませたら役に立つかも」とか「立派な教訓が書かれている本を読ませよう」などと思わないことです。

次ページ本の値打ちは…
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 映画界のキーパーソンに直撃
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 地方創生のリアル
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
正規と非正規「格差訴訟」<br>判断が分かれた最高裁判決

非正規労働者が年末年始の待遇や病気休暇などについて正社員との格差是正を訴え、最高裁は格差は不合理で違法とする判決を出しました。一方で賞与や退職金についての格差是正はほぼ全面的に退ける判決も。非正規労働者の待遇は改善するのでしょうか。

東洋経済education×ICT