49歳、「絶滅動物の復元画」を究める男の稼業

ひらめきや瞬発力ではない積み上げが礎に

復元画は化石や骨しかない状態から生きた姿を作り上げる。それには、生き物たちの構造を解析する美術解剖学の知識が必須だ(筆者撮影)
これまでにないジャンルに根を張って、長年自営で生活している人や組織を経営している人がいる。「会社員ではない」彼ら彼女らはどのように生計を立てているのか。自分で敷いたレールの上にあるマネタイズ方法が知りたい。特殊分野で自営を続けるライター・村田らむと古田雄介が神髄を紡ぐ連載の第38回。

正確さが求められる古生物復元画家という仕事

小田隆さんは、古生物復元画家である。

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すでに絶滅してしまった動物が遺した骨や化石から、生きていた頃の姿を復元する。研究チームの一員となり、何年もかけてプロジェクトに挑むこともある。

そういった何よりも正確さが求められるアカデミックな作品は、時に面白みに欠けがちだ。しかし小田隆さんの描く復元された恐竜や絶滅動物たちはただ単に説明的なものではなく、とても躍動的で美しい。そしてカッコいい。こんな絵が教科書に載っていたらうれしかったな、と思う。

復元画以外の作品も、まるで画面から浮き出てくるような立体感のある動物の頭骨、恐怖さえ覚える等身大で描かれたサイ、名画で描かれている人物や天使の筋肉や骨格を描いた作品など、どの作品もとても魅力的だ。

小田さんのアトリエ(筆者撮影)

小田さんにお会いするため京都の閑静な住宅地にある自宅兼アトリエにお邪魔した。古い工場を改装して作られたというアトリエは、天井が高くモダンな雰囲気だった。作業机には数々の画材や頭蓋骨の模型などが並び、壁には人や動物のスケッチが無造作に貼られている。いかにも絵のプロフェッショナルの机という感じで見ているだけでワクワクしてくる。さっそく小田さんが、古生物復元画に行き着いた成り行きを聞いた。

小田さんは三重県久居市(現・津市)の住宅地に生まれた。ずっと田んぼが広がっていて、少し行くと山も見えた。当時はまだ商店街も盛んでお店もたくさん入っていた。そこには友達もたくさんいた。

小田さんは小さい頃から絵を描くのが好きだったという。

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