日本人が「資産運用」ができない根本理由 欧米人は普通にFAを活用している

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金融機関に属するFAはその会社の推奨商品の営業マンになりがちですが、IFAは顧客にとって何がベストか、資産運用にとどまらず、不動産や保険も含めた資産全体の最適化をアドバイスする。あくまで顧客に寄り添って、ストレスのない運用を提案するスタイル。普通を着実に継続してこそ最大の効果が得られるんです。

マーケットベースではなく、ゴールベース

──サブタイトルが「成功の秘訣は『相場を予測しない』」。運用していることを忘れるくらいがいい、と。

福田猛(ふくだたけし)/1978年生まれ。同志社大学文学部卒業後、2003年大和証券入社。12年に金融機関から独立した立場で資産運用のアドバイスを行うファイナンシャルスタンダード社設立、代表取締役。15年楽天証券IFAサミットで独立系アドバイザー1位受賞。(撮影:尾形文繁)

私たちは顧客が持つ目標に基づいてポートフォリオを組んでいく、ゴールベースの資産運用をします。その対極はマーケットベース。予想で株の売り買いをする。でも予想って当たらないものなんです。当たるか外れるか、これってギャンブルですよね。まとまった大切なおカネ、減らしてはいけないおカネを、当たらない予想に基づいて動かしちゃダメです。

予想なしに運用なんてできるの?と問われたら「できる」と答えます。積立投資で毎月自動的に一定額が口座から引き落とされ、普段はほったらかし。これを10年続けて減る人はいません。

世の中の景気の良しあしは大体10年サイクル。経済はつねに循環するから相場なんて予想する必要はない。積立投資は価格が下がれば買い付け量が増える。量を味方につけるので、価格が少し上向けば莫大な成果が上がる。積立投資にいちばん不向きなのは価格がいっさい変動しない銀行預金です。

──資産形成はあくまで長期運用。やはり短期売買はダメですか?

それはもう確実にギャンブルですから。長期で見れば企業価値で株価は決まるけど、短期ではトランプ発言とか為替とかいろんな不確定要因で動く。それを予測するのは基本的に不可能。ファンドの資産の100%近くまで株式を組み入れるフル投資は市場リスクを思い切り取ってる。だったら積立投資でやらないと。

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