東洋経済新報社が全国の814都市を対象に毎年公表している「住みよさランキング」。6月20日に配信した総合評価トップ50都市には多くの反響が寄せられた。今回は、「富裕度」「利便度」「安心度」「快適度」「住居水準充実度」の5つのカテゴリ別のランキングを紹介する。
「富裕度」上位は東京・愛知がほぼ独占
財政力や住民の経済的豊かさを示す「富裕度」は、昨年と同様、武蔵野市(東京)と東京23区のうち10区を合わせた計11市区がトップに並んだ(東京23区は、「財政力指数」「人口当たり地方税収額」の2指標について他市と比較可能な数値がないため、同指標を除外して算出している)。
武蔵野市は、都心部へのアクセスがよく、商業施設も集積しているため生活利便性が高い。住みたい街としても根強い人気を誇り、富裕層の住民も多く、「納税義務者1人当たり課税対象所得」は9位、東京23区を除く順位では、高級住宅地として全国的に知られる芦屋市に次ぐ2位。「財政力指数」「人口当たり地方税収額」のいずれも上位3位に入る。
12位の浦安市(千葉)は、東京23区を除いた市では2位となる。1969年に地下鉄東西線が開通し浦安駅が開業、東京のベッドタウンとして発展してきた。計画的なまちづくりのもと、住宅地の建設と公共施設の整備が進められ、利便性の高い良好な住環境を形成している。
東日本大震災では市域の8割が液状化したが、復旧工事が進み2017年9月に国土交通省が発表した「基準地価」では、震災後初めて全地点で上昇に転じた。また、「財政力指数」では武蔵野市を押さえて1位と、財源に余裕がある。
東京23区を除く3位はみよし市(愛知)。トヨタ自動車の工場をはじめ、自動車関連企業が数多く立地。交通の便もよく、名古屋市や豊田市のベッドタウンでもある。法人市民税の伸びに支えられ、「人口当たり地方税収額」は2位、「財政力指数」は3位となった。
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