定年後に「働いて稼げる人」は何が違うのか

定年後人材に企業が期待するのは「3Y」

──定年退職の準備は45歳前後で始めよ、ということですか?

45歳でビジネスマン生活はいったん終わり、くらいの気持ちで。いくら能力があろうと、90%の人は45歳前後で給料は頭打ちになる可能性がある。だとしたら30代のうちから自分の定年は自分で決める。人生はマラソンなんですね。45歳で折り返し、帰りもほぼ同じ距離を走らなきゃいけない。

40代全盛期の後はそれまで勉強したこと、経験したことを使いながら、健康にゴールまで走るということ。50歳を過ぎたら管理職は今後能力がピークに達する後輩に道を譲るのが賢明です。役職定年を迎えたら「ポストを失った」ではなく「第2ハーフへの準備に取りかかれる」と喜ぶのが正しい。

“第3新卒”のつもりでゼロからの挑戦

──うまく走り続けるコツは?

郡山史郎(こおりやま しろう)/1935年生まれ。一橋大学経済学部卒業後、伊藤忠商事を経て、1959年ソニー入社。1973年米国シンガー社に転職後、再びソニーへ。常務取締役の後、1995年ソニーPCL社長。2002年クリーク・アンド・リバーへ。2004年経営幹部派遣・紹介の会社設立(撮影:尾形文繁)

何でもチャレンジしてみる。“第3新卒”のつもりでゼロからの挑戦です。とにかく過去を引きずらない。私の職業紹介の経験からいっても、定年時に自分の職業人生をリセットし、再スタートを切れる人が早く仕事を見つけやすい。逆に現役時代の地位、収入、仕事内容にこだわると難しいです。

「俺は取締役だった」と胸を張られても、「今はどうなの?」と返すだけ。技術部長の肩書だったとしても、実際にやってた仕事は部下の提案の決裁とかで、自分では何も作っていないし新たに作れない。近年は高齢者についても専門的知識や経験をたいへん重視していて、「働きながら慣れてもらおう」なんて余裕はない。超即戦力でなければどこも雇ってくれないのが現実です。

67歳で再就職した際、私は新卒の新入社員と同じ待遇を申し出ました。まあ失敗でしたけど(笑)。若い新人のほうが能力も体力もある。夜8時、9時まで必死に働いて、さあ帰ろうと会社を出ると、ちょうど営業で回っていた新人たちが戻ってくるわけです。皮肉か知らないけど、「おお行ってらっしゃい」なんて言われて。

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