就活「フライング選考」、経団連の呆れる実態 会長の出身企業すら「指針」を守っていない
経団連では、すでに2020卒の採用選考は今年と同じ計画で進むことが決定され、2021卒の採用選考ルールの見直しに着手していると言われています。
2019卒に対する「指針」の順守状況が総括されないならば、2020卒の採用選考の「指針」が順守されるとは到底思えません。2021卒の採用ルールの見直しに着手する前にやるべきことがあるのではないかと私は思っています。
そこで、2020卒の採用選考について、以下3点を提言します。
信頼を失わないための3提言
やはりまずは、自ら決めた「指針」について、きちんと総括をすべきでしょう。ここは榊原定征会長のリーダーシップを見せていただきたいところです。
総括の結果、間違っていたとなったら、率直な謝罪があってもいいかもしれません。「間違ったことをしたら素直に謝る」のは、企業が新社会人に求めることの「イロハのイ」です。まずは年長の大人から、新社会人へ範を示していただかなくてはなりません。
採用選考のスケジュールには、大学や企業の年間スケジュール、留学生への対応など、さまざまな要素が絡んでいます。ですから「完全自由化」をすると、それはそれでどこかに問題が起こるでしょう。
とはいえ、皆が同意する「完璧なスケジュール」をつくるのは、おそらく困難です。私も「よりよいスケジュール」の私案はもっていますが、ここでは触れません。
代わりにここで提案したいのは、「少なくとも会長・副会長の企業が守れる決まりしかつくらない」、そして「決めたことは必ず守る」ということです。19社で集まって話し合い、「少なくとも19社は守れる」指針を策定することを期待します。
そうやって決めた指針なら、少なくとも19社は守れるはずです。榊原会長の後任に内定している中西宏明氏(日立製作所)にはぜひ、「指針を順守すること」を表明していただきたいものです。
トップ自らが決意表明を行うことは、株主総会に限らず、とても大切なことです。あわせて、会長主導の下、より強い形で会員企業へ「指針の順守」を訴えていく決意を表明していただきたいと思います。
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