「しかし、百歩譲って、その人のせいだとしても、自分から何かできることはあるはず。そういう人に限って、何もやっていないことが多い」と話すのは、医療機器メーカーのマネジャー・Bさん。人のせいにしそうになったら、自分でも何かできることはなかったのか、と自問自答しよう。
ミスをした時、自分の悪いところをあれこれ指摘されれば、「もう終わりにしてほしい」と思うだろう。そうした心理から、ついやってしまいがちなのが、上司の話が終わっていないのに、勝手に話を終わらせようとすることだ。
たとえば、「はい、わかりました。もういいですか?」などといって、その場を立ち去ろうとする――。こんなことをやったら、「話はまだ終わっていない」と上司の怒りを増幅させるだけだ。
また、上司にそれ以上発言させないために、開き直ったり、ふてくされたりするのも、火に油を注ぐことになる。
「部下のミスを指摘したら、『まぁ、誰でもミスはありますよ』といわれた。あまりに開き直った態度に、『お前が言うセリフじゃない』と激怒した」(IT・40歳)
「20代の部下が、仕事で同じミスを繰り返していたので、『原因を一緒に考えよう。どうしてだと思う?』と問いかけると、『バカだからです』『どうせ俺はバカですから』とふてくされた答えを返してきたので、思わず怒鳴ってしまった」(出版・38歳)
入社間もない頃にはさすがに言わないだろうが、慣れてきた時には気を付けたい。
ミスで怒られ、開き直るのは逆効果
ミスについて、上司から注意を受けている時、想像以上に上司の神経を逆なでしている行為が、「あいづち」だ。
「『はい』ではなく、『はいはい』『はいはいはいはい』と、連呼してくる部下がいる。『ごちゃごちゃ言わなくても分かっているから黙っていてくれ』という気持ちが透けて見えて、イラッとくる」(貴金属・43歳)
「こちらの言ったことに対して、すべて『いや』で返してくる部下。悪気はないのだろうが、すべて反論されているようで、あまり気分は良くない」(人材・45歳)
というようなことをしてしまうと、謙虚に聞いていたとしても、上司は「反抗的」だと捉えかねない。
近頃、増えているのは、あいづちを打たずに、黙って無表情で聞いている人。何の反応も示さないと、上司に「俺をバカにしているのか」という誤解を与えかねない。自分がどんな態度で話を聞いているのか、意識的にチェックしよう。
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