「老けない人」は大人になっても遊んでいる 遊びと仕事は境界線が曖昧なほうがいい

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テレビゲームデザイナーのジェイン・マクゴニガルもまた、わたしたちがしていることの多くはゲームと同じく「ただ楽しむため」のものであり、それは人生を幸せかつ柔軟に生き、仕事で結果を出すために欠かせない、と語っている。

誰もが思い当たるように、わたしたちは大人になるにつれて遊び心と好奇心を忘れ、生活は仕事とまじめな事柄に支配されがちになる。かつてジョージ・バーナード・ショウはこう言った。「人は老いたから遊びをやめるのではない。遊びをやめるから老いるのだ」。

遊び心が常識的な考えから脱却を促す

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もちろん、大人が「子どもの心」を取り戻す方法もある。ある実験で、大学生を2つのグループに分け、1つのグループには、「その日の授業が休講になった」と想像してもらい、もう1つのグループには、「自分が7歳の子どもで、学校が休みになった」と想像してもらった。

すると、「自分は7歳で今日は学校が休みになって喜んでいる」と想像した学生の方が、その後で受けた拡散的思考テストでクリエイティブな答えを出したのだ。つまり、遊び心は常識的な考え方からの脱却を促すのだ。

現在、誰も彼も遊び不足で、遊びが許容され歓迎される空間が渇望されている。最近の調査では、遊ぶことの多い大人はストレスを感じにくく、ストレスをうまく扱い、人生により満足し、より多方面で成功を手にしていることが示唆された。遊び心を持ち続ければ、年をとった後もクリエイティブ思考とバイタリティを維持できるのだ。

スコット・バリー・カウフマン 心理学者

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Scott Barry Kaufman

知性と創造性を専門とする心理学者。ニューヨーク大学の非常勤准教授、ペンシルベニア大学ポジティブ心理学センター内、イマジネーション研究所の科学ディレクター。知性を再定義する試みがメディアの注目を集めている。アメリカ心理学会Daniel E. Berlyne賞、メンサ・インターナショナル賞を受賞。ビジネスや技術関連のニュースウェブサイト「ビジネスインサイダー」において「世界を見る目を変える傑出した科学者50人」に選ばれた。フィラデルフィア在住。

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