「老けない人」は大人になっても遊んでいる 遊びと仕事は境界線が曖昧なほうがいい
スイスにある「森のようちえん」では、4歳から7歳の子どもたちが終日、屋外で遊んでいる。雨の日も晴れの日も、子どもたちは森の中を駆け回り、一緒にゲームをし、見つけた物で何かを作り、周辺の自然の中を探検する。
子どもたちに課される目標や期待値は極めて低い。たとえば、地面に自分の名前を書く、といった程度で、算数や読み書きは一年生になるまで教わらない。
「真剣さ」と「遊び」のうまいバランス
この幼稚園では、子どもたちが自由な遊びを通じて大切な社会情緒的スキルや運動スキルを身につけ、生来の好奇心と想像力と創造力を磨くことをなにより重視している。この重要な基盤が確立されて、ようやく小学校で習う学科の準備段階に入るのだ。
大人も同じように、子どものような遊びの感覚を養っていれば、働き方を変えることができる。
わたしたちはどんな内容であれ、とかく仕事を深刻で難しいものとみなしがちだ。もちろん仕事で成功している人は、真剣に考え、仕事に多くの時間と努力を注ぎ込んでいる。
しかし傑出した結果を出す人たちは、仕事における「真剣さ」と「遊び」のバランスをうまくとっている。仕事で遊ぶことができれば、柔軟な心で新しいアイデアを練ることができ、また、長時間働いても強いストレスを感じたり、消耗したりせず働き続けることができる。
クリエイティブな仕事には、真剣な時間と遊びの時間がある。往々にして最善の結果が出るのは、両者をうまく組み合わせたときなのだ。一方、遊びと仕事をきっちり分けるのは、現実的でないばかりか、害さえ及ぼす。研究により、子どもでも大人でも、仕事と遊びを混ぜ合わせると、学習にも創造性にとっても、望ましい結果につながることがわかっている。
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