「老けない人」は大人になっても遊んでいる

遊びと仕事は境界線が曖昧なほうがいい

自分が築いた想像の世界で子ども時代を過ごした宮本は、大人になると自らの想像の世界を世界中の人々と共有することになった。テレビゲーム界のウォルト・ディズニーとも呼ばれる彼が生み出したのは、「スーパーマリオブラザーズ」だけではない。同じく大ヒットした「ドンキーコング」や「ゼルダの伝説」、Wii本体、それに任天堂の400を超すゲームを監督したのだ。

テレビゲーム産業は1982年にアメリカのテレビゲームメーカー、アタリ社が経営破綻したが、1985年に「スーパーマリオブラザーズ」が発売され、息を吹き返した。それは、口ひげを生やしてオーバーオールを着たイタリア人配管工マリオとその右腕のルイージのコンビが、キノコ王国でピーチ姫を救うための冒険に乗り出すという内容だ。

「スーパーマリオ」をはじめとする宮本のゲームは、世界中のゲーマーと意欲的なゲームクリエイターの称賛を集めた。彼のテレビゲームは、これまで作られた中で最も優れており、最も収益を上げたと言われている。

遊ぶように仕事に取り組む

しかし、なぜ宮本は世界中で最も愛されるゲームを生み出すことができたのだろう。この任天堂のスターは、年を重ねても遊び心を失わなかった。ゲーム「シムピープル」のクリエイター、ウィル・ライトは語る。「彼は遊ぶように仕事に取り組む。そうあるべきなのだが、たいていの人はそれができない」

さまざまなジャンルで優れた成果を上げた人々もまた、宮本のように子ども時代に空想を楽しみ、大人になってもその遊びのセンスを仕事で発揮している。

心理学者のラリッサ・シャヴィニナは、有望な若手の起業家や発明家や科学者の暮らしぶりを研究し、リチャード・ブランソン、ウォーレン・バフェット、ビル・ゲイツのようなビジネスの革新者は、幼い頃から起業家めいたことをしていたことを発見した(たとえばブランソンは12歳でクリスマスツリーの栽培と販売を始めている)。

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