ジャガーさん「若者がTVを見ないのは当然だ」 千葉テレビ伝説のスポンサーが本音で語った

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ジャガーさんは自ら千葉テレビの番組枠を買い取り、1985年から約10年間「HELLO JAGUAR」を放送してきた(動画:千葉テレビ放送)

「HELLO JAGUAR」もあくまでジャガーの音楽の宣伝なんです。当時はものすごい反響だったんですよ。電話番号も載せていたので、問い合わせの電話が一日中鳴りっぱなしで。同時期にテレビ神奈川でもやっていて、後半はテレビ埼玉でもやっていた。マツコ・デラックスさんのように「ジャガーを見て育った」と言ってくださる方もいて、インパクトがあったんだと思います(笑)。

今のテレビには新鮮さがない

――独特な映像ですが、撮影、編集をすべて1人で行っていたと聞いています。

昔は大変でした。放送局と同じレベルの機械を自前でそろえていましたから。カメラとかはみんな1千万円単位で、すごい金額でした。作業は全部1人でやっていて、編集方法も全部自己流で、誰にも教わってないですね。今ではパソコンで作業ができるようになって、費用はずっと安くなって、発信しやすくなっています。

「ジャガーのほうが忙しかったり、本業が忙しかったり、年によって違うけど、最近はジャガーが忙しい」と言う。ジャガー星ではジャガーさんも人間のような存在ではなく石ころのようなもので、みうらじゅん氏もジャガー星の同級生だ。1年ほど前には新たにジャガー星から連れてきたサングラスの親衛隊員が「チームジャガー」を結成し、ジャガーさんの活動をサポートしている(撮影:梅谷秀司)

――ジャガーさんがテレビ局のプロデューサーだったとしたら、どんな番組を作りたいですか?

ロックバンドとか、アマチュアの実力のあるバンドがどんどん出られるような音楽番組をやってみたいですね。昔は「三宅裕司のいかすバンド天国」(TBS系)とか、ものすごいブームがあった。あんなコンセプトの番組があるといいね。今の音楽番組は出ている人がいつも同じじゃないですか。

やっぱり、今のテレビには新鮮さみたいなものがないね。地方局は地域密着の情報発信に特化しているけど、キー局は全国に向けて放送しているのでそうはできない。だから何らかの個性が必要。同じ人が出ていて、どのチャンネルも同じじゃつまらない。

AbemaTVも出演して楽しかったですけど、内容的にはテレビ局の番組と似たことをやっている気がしました。司会者がちゃんといて、コメンテーターがいて、普通のテレビ番組と違う感じはしなかった。ただ、こうした取り組みはやっていかないといけない。いいことだと思いますよ。

田邉 佳介 東洋経済 記者

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たなべ けいすけ / Keisuke Tanabe

2007年入社。流通業界や株式投資雑誌の編集部、モバイル、ネット、メディア、観光・ホテル、食品担当を経て、現在は物流や音楽業界を取材。

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