仕事が楽しくて、以前は好きなだけ仕事に時間を費やしていたが、今はフレックス制度を利用して朝8時ごろに業務を開始し、17時には終える。「最初はフラストレーションを感じた」というが、最近は仕事の優先順位付けやメンバーに仕事を任せることがうまくなったと感じるそうだ。Willで値付けされていることによって、仕事の優先順位付けがしやすくなっている部分もあるという。
Mさんに限らず、今回話を聞いたワーママたちはみな子育て中で、保育園への迎えなど時間の制約がある一方、Will会計の下で「主体的に仕事を選ぶ」という意識が高まり、結果、仕事力も向上したと語ってくれた。そして全員が「今の仕事が楽しい」と晴れやかな表情を浮かべる。
印象的だったのが「Willがあるから人に頼りやすい」という意見。急な休みや早退で誰かにフォローを頼まなければいけないとき、相手にWillを支払うことで、気持ちの折り合いをつけやすいというのだ。もちろん、おカネを払えば何を頼んでもよいというわけではなく、そのベースには普段の人間関係がある。子育てするようになって、以前よりも人とのつながりやお互い様という気持ちを大切にするようになった、という人もいた。
社長室長として社長秘書と社内教育を担当する山村亜衣子さん(40歳)は、6歳と4歳の子育て中でもうすぐ第3子を出産予定。産前産後休業に入る前に「ワーキングマザーのアイデア対戦」を企画した。ディスコにはもともと、業務改善活動の成果を部門対抗の対戦形式でプレゼンするイベントが盛んだが、それのワーキングマザー版を企画したのだ。
「仕事を選ぶ意識」で働き方が好転
面倒に感じる仕事を楽しむコツや効率的な家事の方法など、10以上のエントリーがあり、プレゼン当日には子どものいない若い女性社員や子育て中の男性社員も、対戦を観に来たそうだ。「ワーキングマザーにはママだからこその知恵がある。それをみんなに共有し、光を当てたかった」と山村さん。
山村さんは育休復帰後の展望として「会社には働きやすい環境がある。女性がそれを活かしてもっと活躍できるよう、女性本人はもとより、その上司の教育に力を入れたい」と言う。自ら工夫して、楽しく働ける状況を作っていくには、本人のマインドが大切。そのマインドを育て、活かすのに、寄り添う上司の存在も非常に重要だと考えているからだ。そうしたワーキングマザーの前向きな考え方が、彼女たちがさらに「楽しく」働ける環境を作り出しているといえるだろう。
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