そんな女性が働きやすいと評価されている、会社の仕組みや風土、それぞれの働き方は、どうなっているのか? 同社のワーママに話を聞くと、一様に「仕事が楽しい!」という気持ちを持ちながら、子育てと仕事を両立していた。制度の概要や育児時短の取得率などの数字だけでは見えない秘訣を探ってみた。
現在6歳と4歳の娘を育てる大関仁美さん(36歳)は、国内外の顧客向けのマニュアルを書いたり、英語に翻訳したりする仕事をしている。前職のカメラメーカーでも同様の仕事をしていたが、派遣社員という立場に不安定さを感じ、転職活動を始めた。
当時は独身だったが、「結婚しても出産しても続けられる会社」を探している中、ディスコという会社に出会ったという。面接では自分が配属される予定の部署で育児休業を取っているメンバーがいることを確認し、「制度があるだけではなく、ちゃんと活用されている会社だと思えたので、入社を決めました」と大関さん。
ディスコの子育て支援は非常に充実している。東京・大田区大森にある本社・R&Dセンター内には、9カ月から就学前までの乳幼児を預かる「保育ルーム」を設置している。子どもが自宅近くの認可保育園に入園が決まるまでは、ここを利用して職場復帰を果たしたという社員もいる。
ひと月ごとに時短にするかを決められる
また、短時間勤務は子どもが小学校6年生まで取得可能で、ひと月ごとに変更することもできる。大関さんは最近までフルタイム勤務だったが、この春に長女が小学校に入学するのに合わせ、親子ともども生活のペースがつかめるまでという予定で、一時的に短時間勤務にしている。
ディスコにも最初から今のような制度があったわけではなく、法整備や社内の女性社員の増加に合わせて充実させてきた。
顧客の依頼を受けて製品や素材を加工するエンジニアのOさん(43歳)は、中学校1年生、小学校4年生、小学校3年生と、3人の子どもたちの母でもある。第一子を出産した頃はワーママも少なく、それまでのように好きなだけ時間を使えない状況で仕事が回るのか不安だった。
だが、当時の部長が「とりあえずやってみよう。それで問題があったらどうするか考えよう」と言ってくれ、同僚も協力的だったこと、そのころから短時間勤務制度や子どもの看護休暇などが導入されたことから、やってこれたという。
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