5年後、雑誌と本は生き残れますか? 【キャリア相談 特別編】 第3回

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器を小さくしないとイノベーションはない

佐々木:スターを集める箱を作るとしたら、それは既存のメディアを使ってブランディングを確立したほうがいいのでしょうか、それとも新しくイチからつくったほうがいいでしょうか。既存のメディアでは厳しい気がするのですが。

塩野:残存しているメディアパワーを使ってスターを創り出せばいいと思います。その人の書くものはそこだけで売るという戦略で。でも、それって有名人のメルマガや、有料ブログで課金するのとあまり変わりがないですが。

佐々木:新しくイチからメディアを創っても、成功する可能性はありますかね。

塩野:できるんじゃないですか。残存したメディアパワー、つまり既存の出版社や媒体に残るネームバリューを使い切れば。

佐々木:どうして既存の組織だと厳しいと思うかと言いますと、やっぱり硬直的だからなんです。報酬体系を見ても労組が強いですし。

スターシステムでやるとしたら、やっぱり成果主義的にやらないと、みんな面白くないので来ないと思うんですよ。新しい器を創らないと無理なのかなという気がします。

塩野:新しい器は小さくする以外ないですよ。既存の大きい器だったら切り出して小さくしないとイノベーションはない。小さいものを買うか、小さいものを切り出すかしかないですね。大組織は野心のある小組織にイノベーションをアウトソースすべきです。

佐々木:そうですね。今回は貴重なお話ありがとうございました。

塩野:こちらこそ、ありがとうございました。

(構成:上田真緒、撮影:梅谷秀司) 

塩野 誠 経営共創基盤(IGPI)共同経営者/マネージングディレクター JBIC IG Partners 代表取締役 CIO

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しおの まこと / Makoto Shiono

国内外の企業への戦略コンサルティング、M&Aアドバイザリー業務に従事。各国でのデジタルテクノロジーと政府の動向について調査し、欧州、ロシアで企業投資を行う。著書に『デジタルテクノロジーと国際政治の力学』(NewsPicksパブリッシング)、『世界で活躍する人は、どんな戦略思考をしているのか?』(KADOKAWA)等、多数。

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