15年間ギャンブルで食った男の「スゴい財布」 こんな財布を君は見たことがあるか
すると、時間が経過するごとに元金がじわじわと確実に増えていき、持参した100万円は3日目に200万円となった。そしてついには勝ちすぎてカジノから追い出されてしまう。「プロギャンブラー」という世にもまれな職業が誕生した瞬間だった。
以降は、カジノを転々とし、追い出されるまでブラックジャックをやり続ける日々に。おおよそ3カ月で1年分の生活費を稼ぎ出し、残りは旅に費やすという暮らしを何年にも渡って続けた。
30歳でポーカープレーヤーに転身
それにしても、だ。ギャンブルに必勝法など本当に存在するのだろうか? たとえば、カードを引いていき数字の合計が21に近い者が勝つというブラックジャックの場合、やれることといえば、次のカードを引くか引かないかを決めることくらいしかないように思えるが……。
「ギャンブルは確率と統計の世界、要は数学なんです。たとえば全部で52枚あるトランプを使ってブラックジャックをするとして、最初のゲームで26枚を使ったとする。ゲームが終わってカードが回収される時に、出た札をすべて記憶するんです。
そして次のゲームの時には、何が何枚残っているかを踏まえて勝率と賭ける金額を計算します。たとえば『エースは4枚残っているから、この局面での勝率は51%。それなら持ち金の2%の2万円を賭けよう』といった具合です。
そうした計算を、数秒の間で瞬時に行う。ただし、数学のエキスパートじゃないとできないのかというと、決してそうではない。正直、訓練すれば誰でもできるようになります。まあ、僕はそれに丸2年かかりましたし、途中で気がおかしくならなければ、という条件付きです(笑)」
のぶき氏は30歳を過ぎた頃、種目をブラックジャックからポーカーに切り替える。「実はポーカーのほうが稼ぎやすいんです。なぜかというとブラックジャックは戦う相手がカジノのディーラーであるのに対し、ポーカーの相手は基本的に一般のお客だから。事実、ポーカーのプロはプレーヤー人口の1%近くもいると言われます」。
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