15年間ギャンブルで食った男の「スゴい財布」 こんな財布を君は見たことがあるか

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「軍資金は、貯金からの80万円。ギャンブルを体感することが目的だったので、最悪全部なくなってもOKと考えてガンガン勝負しました。結果、ビギナーズラックもあり、トータルで20万円のプラスとなりました」

さらに翌年、前年のあのエクスタシーをまた味わおうと、ラスベガスを再訪する。2度目の勝負だ。

「この時は100万円の軍資金が倍の200万円になりました。前年に勝った20万円分は最悪失ってもOK、という心の余裕が逆によかったのかもしれません。とはいえ、1回50万円の賭けに勝って、100万円が目の前にドンと置かれた時は、手がカタカタと震え、数えることができませんでした。これがカネの魔力か、と」

プロギャンブラーになることを決める

すっかりギャンブルに魅せられたノブキ氏は、ギャンブルだけで生計を立てる“プロギャンブラー”となることを決意し、貯めた1000万円を元手に単身ラスベガスへ渡る。しかし、ここでノブキ氏の前に壁が立ちはだかる。いや、それは壁というより、地獄に近かったという。

種目をブラックジャックに絞り、カジノ近くの宿にこもって専門書を読みあさった。そして、本に書いてあるセオリーを基に1人でディーラーとプレーヤーをこなすバーチャルプレーに挑むが、何度やっても確実に勝てる必勝法を編み出せない。気づくとその検証作業に1年半も費やしていた。

「最後のほうはストレスで精神状態がかなり危うくなりました。ある日、部屋の向こうで人の声がするので行ってみると、鏡の中の自分がひっきりなしにしゃべっている……。これはまずいと思い、いったん作業を中止して日本に引き上げました」

しかし日本に戻って約3カ月後。突如、ひらめきが訪れる。「これだけ本に書いてあるセオリーどおりにやっても勝てないんだから、逆にセオリーと真逆のことをやってはどうだろう」。

すぐにノブキ氏は、いくつかあるブラックジャックのルールの中でも、勝ち続けるのが不可能と位置づけられているルールを採用するニューオリンズのカジノに飛び、これまで積み上げてきた理論を試してみる。

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