日本の会社員がやたら疲れている根本的理由 仕事中、「フロー状態」に入れていますか?
グーグルでは、社員自身が生産性を高く維持できるよう、4つの方面からの取り組みをしています。
それは、
① 体のエネルギー(physical energy)
② 感情のエネルギー(emotional energy)
③ 集中のエネルギー(mental energy)
④生きることの意義からくるエネルギー(spiritual energy)
というものです。人間のエネルギーにはこの4つのレベルがあると考え、それぞれ整えていくのです。
加えて組織としては「心理的安全性」も、フローを高めるために重要な役割を果たしていると考えられます。
フローとは何か
職場での仕事に限らず、趣味や何かの作業に没頭していて、気づくと何時間も経っていた……。そんな経験をしたことは誰にでもあるでしょう。この状態のことを、心理学用語で「フロー」と呼びます。
「フロー」を学際的に研究しているシンギュラリティ・ユニバーシティのFlow Genome Projectによれば、フロー状態に入ることで、
・新しいスキルの学習スピードが2倍速になる
・ モチベーションを高める5つの脳内物質(ノルアドレナリン、ドーパミン、エンドルフィン、アナンダミド、オキシトシン)が放出される
・痛みや疲労を感じなくなる
としています。つらいつらいと感じながら長時間働いていては疲れますが、フロー状態に入ることで「疲れずに」「短時間で」「高いアウトプット」を得られるようになるのです。
しかし、FlowGenomeProjectのスティーブン・コトラー博士の研究によれば、平均的なビジネスマンは1日のうち5%程度しかフローに入っていないそうです。
スティーブン・コトラー博士は、仮に1日のうち15%、フロー状態に入ることができれば、5%の場合に比べて、「仕事の生産性は2倍に上がる」と述べています。
したがって、いかにして邪魔されずフロー状態に入れる状況をつくれるかが、私たちの生産性を高めるために大事なことになってくるのです。