上野動物園、知られざる動物たちの「お値段」 サイは3000万円、カバ、キリン、ライオンは?

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1位となったのは、ホッキョクグマの3708万円だ。

上野動物園には現在2頭のホッキョクグマがいるが、2012年3月に取得したことからイタリアのファサーノ・サファリで2008年12月に生まれたメスのデアだとみられる。

ホッキョクグマはIUCN(国際自然保護連合)が絶滅の危機に瀕しているとしている野生動物のリスト「レッドリスト」で絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。

世界最大の陸上肉食獣で、北極圏に生息。体長はオスで2.2〜2.5メートル、メスで1.8〜2メートルに達する。

1位はホッキョクグマ。価格は3708万円と結構なお値段だ(写真:ジャバ / PIXTA)

2位になったのは1頭当たり3000万円のインドサイとオカピ。上野動物園ではクロサイを飼育し、多摩動物園でインドサイを飼育するという分担をしているため、多摩のものだろう。

インドサイはインドからネパールの湿地帯に生息しており、体長は2.5〜4メートル、体重はオスで約2トン、メスで約1.8トンに達する。サイは現在生息する5種のうち4種が絶滅の危機にある。

意外?ゴールデンターキンのお値段

オカピは1901年に発見された珍獣で、アフリカ・旧ザイール北部の森林に生息している。ジャイアントパンダ、コビトカバと並び世界3大珍獣といわれている。シマウマに似ているがキリンの仲間だ。草原で生きるキリンが体長4メートルを超えるのに対し、オカピは森の中で暮らすオカピは肩高1.6メートルほどにしかならない。

4位はローランドゴリラ。上野動物園の説明によれば、アフリカに生息するゴリラはニシローランドゴリラ(生存数3.5万〜4.5万頭)、ヒガシローランドゴリラ(同3000〜5000頭)、マウンテンゴリラ(600頭)の3つに分類されるという。

5位になったゴールデンターキン。上野動物園は10頭も保有している(PhotoREX 21 / PIXTA)

上野動物園は7頭のゴリラを展示している。2006年3月に700万円で取得している1頭はオスのハオコかメスのナナと見られる。もう1頭、2011年5月に2500万円で取得した個体がいるが、詳細は不明だ。

5位はゴールデンターキン。ウシ科の動物でチベット、ブータン、中国の山岳地帯に生息するターキンの一種だ。その値段はなんと1頭当たり1500〜2199万円と、ゾウよりも高い。

ジャイアントパンダに比べて知名度は低いが中国では第一級保護動物に指定されているという。これも上野動物園では見られないため、多摩動物園で飼育しているものだろう。

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