子どもがしっかり眠るには「暗闇」が必要だ 少なくとも寝る1時間前には光を避けたい

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目に光を取り込む水晶体は、年齢を重ねるにつれてそれに含まれるタンパク質が蓄積され、濁る。そのため40代になると眼の中に入ってくる光の量は減る。

ボストン小児病院の睡眠療法のディレクター、ジュディス・オーウェンによると、就学前の子どもは、「成人に比べてメラトニンの分泌が早い」という。

9時前にはベッドに入らせることが重要

「重要なポイントのひとつは、親が子どもたちが寝る前に非常に明るい光にさらされないようにすることだ」と、アカセムは言う。この研究が基礎となって研究が進めば、親に対してより具体的な助言ができるだろうと彼女は言う。

光に対する過敏さが子どもの行動に与える影響にも注目すべきだとアカセムは指摘する。ルブルジョアによると、子どもはメラトニンの分泌が抑制されると、疲れて、神経が高ぶったようになるとみられる。「子どもたちは疲れているのに、体内時計は眠りを促進するように松果体に信号を送らない」

子どもの就寝時間の1時間前には、親たちは洞窟のような環境をつくるといいだろう。寝室では天井の明るいライトは消して、明るさを調節できるスイッチを使うといい。「光を暗くすることで、メラトニンのレベルが自然な状態に上昇する」とアカセムは言う。

オーウェンは、常夜灯は床に近い位置に取り付け、明るい光が直接目に入らないようにするといいとアドバイスする。また、就学前の子どもは週末も含めて毎日決まった時間に就寝させ、必要な量の睡眠がとれるように9時前にはベッドに入らせるようにすることが重要だと強調する。

ルブルジョアは言う。「これは大人にとっても就学前の子どもにとっても広く見られる問題であり、光が鍵を握るだろう」

(執筆:Perri Klass記者、翻訳:中丸碧)

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