「文書改ざん」は社会基盤を脅かす危険行為だ

なぜ「アーカイブズ」が大事なのか

都合の悪い記録を残すのは確かに勇気がいるが、「間違えた」という事実こそが社会の発展のためには欠くべからざる教材なのだ(写真:hiroshi / PIXTA)

財務省の文書改竄問題をめぐってSNS上で繰り広げられている議論の応酬を見ていて残念に思うのは、現政権への好き嫌いの感情をベースに語られた言葉が実に多いこと。そしてやり取りがヒートアップすればするほど、問題の本質からはどんどん遠ざかってしまっていることだ。

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今回の一件は、内閣が責任をとって総辞職すればそれですむような話ではない。またリベラルや保守といった政治的スタンスの違いによって見解が分かれるような類の話でもない。なぜなら財務省が手を染めた行為は、私たちの社会の基盤を脅かす危険性を孕んでいるからだ。

かつて公文書管理と情報公開について取材したことがある。その時わかったことは、公的な文書をいかに保存するか、そしてそれをどう公開するかということについて、日本はほとんど初心者のレベルにあるということだった。自分自身、この分野についていかに無知だったかを思い知らされショックを受けた。

「2500:42」という数字が表わす実態

いくつか例証を示そう。たとえば「2500:42」という数字をご存知だろうか。これは公文書管理法(2011年4月施行)をめぐる議論が行われていたときによく言及された数字で、前者はアメリカのNARA(国立公文書記録管理局)の職員数、後者は日本の国立公文書館の当時の職員数だ。ちなみに現在、国立公文書館のHPで公表されている職員数は50人なので、状況はさほど変わっていない。

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