森友問題、「決裁文書改ざん」の呆れた行状 財務官僚の手厚い"忖度"が白日の下に
「事実は小説よりも奇なりと申します」
昨年3月23日の衆議院予算委員会の証人喚問で、枝野幸男衆議院議員の質問に対して籠池泰典元森友学園理事長はこう述べた。その言葉通り、この問題は当初、大阪ローカルのニュースに過ぎなかった。それが昨年2月になるとまたたく間に全国的なニュースに押し上げられ、今や政権を揺るがすような大事件に発展している。
まさに小説よりもドラマティックな展開といえるが、この奇妙な出来事が起きた理由は、ひとえに総理夫人である安倍昭恵氏が“関与”していたからに他ならない。夫人の関与は安倍首相が進退を賭けて否定し続けていたことであるが、もはや否定できなくなった。
財務省は3月12日、ついに「決裁文書についての調査の結果」を公表し、森友学園問題の国有地取引をめぐる決裁後に文書を改ざん(政府の表現は「書き換え」)していたことを認めたのだ。
昭恵夫人に関する記載が複数あった
改ざんされた文書は14件で、300カ所弱にものぼる。そして削除された文言の中に、昭恵夫人に関する記載が複数あったことが判明している。
なぜ昭恵夫人の名前が決裁文書の中に記されていたのか。そもそも昭恵夫人は私人なのか公人なのか。政府は昨年3月14日、「総理夫人は私人」と閣議決定した。しかし実際はそうではないことが、削除された文言から見てとれる。
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