GMも圧倒する「グーグル」自動運転技術の脅威 800万kmもの公道試験で走行データ蓄積
米調査会社のナビガントリサーチが公表している自動運転技術開発の格付け(2018年版)でもウェイモは主導的な地位に立つ。「Execution(実行性)」と「Strategy(戦略性)」をそれぞれ軸に取り、技術力や市場開拓戦略など合計10項目から判断される。ウェイモやGMらが属するのは、自動運転開発で先頭を走る「LEADER(リーダー)」集団。トヨタなどはリーダーを追う2番手グループ「CONTENDER(競争相手)」に、ホンダや米テスラなどは後塵を拝する「CHALLENGER(挑戦者)」に位置づけられる。
上下入れ替わりが激しい自動運転開発
ウェイモは2017年版の調査で2番手グループの「競争相手」に属していたが、この1年で「リーダー」集団に飛躍した。この理由をナビガントリサーチでシニアアナリストを務めるサム・アブエルサミッド氏は「実験車両の台数を拡大していることや、自動運転のライドシェア実験の取り組みを評価した」と解説する。ウェイモと肩を並べるGMは、米クルーズオートメーションや米ストローブといった有力ベンチャーの買収を繰り返しており、2019年に無人の自動運転車を導入して、ウェイモに対抗する。
一方、2017年版で2番手グループ「競争相手」に位置していたテスラは、「オートパイロットシステムの誤作動が減らないことや、生産トラブルによる資金繰りへの懸念などを総合的に判断した」(アブエルサミッド氏)結果、「挑戦者」へ後退した。
優劣の入れ替わりが激しい自動運転開発だが、カリフォルニア州では今年4月から車内に人が乗らない状態での公道走行試験が許可される。ウェイモも、運転席に人が乗らない状態でのライドシェアサービスに一般人が参加する計画を公表している。
いよいよ海外では、ロボットカーが走る未来都市の実現に向けた機運が高まってきているようだ。
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