正直、いつ価値がゼロになってもおかしくない。それだけのことです。いやいや、例えばパナソニックなどの大手企業がやったら信用力は十分だ、というアホいるんですが、あんた、それなら株式と一緒ですって、なんでこんなシンプルなことがなぜわからないんだろうと言うしかありませんね。
得体のしれない奴を信用しておカネを預けるということ自体がばかげている……ということにどうして気が付かないのか、まさに正気の沙汰ではありませんね。
仮想通貨NEMの被害者にはあきれましたが、被害者と言えば、本当に申し訳ない言い方になりますが、あの着物のなんじゃら(はれのひ、とか言いましたね)、という、正に全く実態のわからない会社に大金を前金で払うとか、テルミなんちゃらという「わけの分からない旅行会社」に海外旅行代金を事前に振り込んでしまい倒産して戻ってこないとか、「あんたたち、どんだけおカネもってんのよ」、という事件ばかりが日本では頻発します。
知識がない、と言えばそれまでですが、自分の頭でよく考えて「信用できない人にはおカネを前払いしてはいけません。逆に信用のない人からは先にもらわなきゃいけません」…、これくらいのことがなんでわからないんだろうか……。テレビで被害者としてインタビューに応じている方々を見ると、いつも感じるわけです。だからこういうことをやろうとする輩がいなくなりません。
「自分の頭で考え、自分でなんとかする」ことの大切さ
もう、こういう基本的な部分は自分の頭でちゃんと考えてほしいんだけど、どうもおカネっていうのは天から降ってくる(日本政府が最後は何とかしてくれる)と思っている人が日本には多いみたいで、まあ、「お上頼み」が多かったとも言われる江戸時代の伝統が残っているんじゃないかな、と最近思いますわ。
最後に一つ。「そうじゃないぞ、自分たちで何とかするんだ」、と立ち上がってきた歴史のある福岡の本を、東洋経済オンラインでも連載を持っている、畏友・木下斉君が書いてくれました。「福岡市が地方最強の都市になった理由(PHP出版社)」です。
これを読みますと、経済というのはやはり自分たちでリスクをとって何とかせにゃならんもんだ、ということがよくわかります。九州大学なんて、普通に福岡にあると思っていましたが、もともとは熊本に決まりかけていたものを地元の財界が結集して引っ張ってきた話や、たらこにも唐辛子にも関係のない福岡になんで明太子があるんだろう、というような話もてんこもりで木下君が書いています。これは必読です。日ごろからわれわれが、「自分でやれ!」と言っている意味がわかって頂けると思いますし、これを読めばわけの分からん詐欺にひっかかることもなくなるのではないでしょうか(笑)。
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