第一印象を悪くしない「就活スーツ」の着方 見た目で損してしまう、着こなしの5大NG

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「一番下のボタンは留めない」というのが基本ルールだからだ。スーツのジャケットは、着丈がヒップの部分までかかってくる。そのため、ジャストフィットしたジャケットほど、ボタンを下まで留めてしまうと、形がいびつになってしまう。やはり、余計なところにシワがよるし、何より動きにくくなる。

テーラードジャケットの一番下のボタンは、前出のポケット同様、「飾り」だと認識しておくのが正解である。

もっとも、女性の場合は、ジャケットを下まで留めるデザインのものが多い。これは男性と違って、女性用のジャケットは、よりコンパクトなサイジングで仕立てられているから。着丈がヒップまで干渉しないため、下まで留めてもスッキリ見える。

「おしゃれ」と「身だしなみ」は違う

NG⑤ 細部のツメが甘い

肩のサイズもばっちりあったジャケットに、パンツもウエストでしっかり履いている。そんなスーツスタイルでも、細部のツメが甘いと、それだけで緩い印象に見られることがある。

・シャツの衿が、ベロンと反り返っている。
・ジャケットのフラップ(ポケットについたフタ)が、ウインクしたように片方だけ中に入っていて、片方は外に出ている(フラップは出すか、しまうか、どちらかに)。
・ネクタイの締め方が緩く、くたびれたおじさん感を醸し出してしまっている。
・靴が黒なのに、ベルトが茶色でそろっていない。
・ジャケットのセンターベントや、サイドベンツの“しつけ糸“を、そのままにして着ている。

​こうしたちょっとしたところでも、なんとなく清潔感は損なわれることがある。まさにもったいないとしか言えない。会社説明会や面接のときは、家を出る前に、鏡でしっかりチェックを。あるいは家族や友人に見てもらう習慣をつけてもいいだろう。

「おしゃれと身だしなみは違うもの。おしゃれは好きな格好することで、すてきに見せることができます。しかし、身だしなみは人に不快感を与えないために、服装を整えること。就活では身だしなみにウエイトをおくことだと思います」(後藤さん)。

以上、いくつかの就活におけるNG着こなしと、正しい着こなしを説明してきた。「就活用のスーツはネイビーか黒か」だとか、「あわせるシャツはレギュラカラーがいい、いやワイドカラーがいい」といった論争はひとまずスルー。まずは、しっかりと清潔感と好印象を醸し出せる、スタンダードな着こなし法を覚えておきたい。

箱田 高樹 カデナクリエイト

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はこだ こうき / Koki Hakoda

1972年新潟県生まれ。江戸川大学社会学部卒業後、カデナクリエイト入社。ビジネスマン向けの媒体を中心に執筆・編集を手掛ける。著書に『カジュアル起業~"好き"を究めて自分らしく稼ぐ~』、共著に『図解&事例で学ぶビジネスモデルの教科書』『クイズ商売脳の鍛え方』など。最新著に『課長・部長のための労務管理 問題解決の基本』(カデナクリエイト他著・マイナビ出版)。

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