先輩就活生が語る「本当にあった」面接の質問 「自分を動物に例えるなら」は、もはや定番だ

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頻度は多くないが、面接ではこんな質問もあるという例を紹介しよう。

「あなたの理想の女性像は?」(武庫川女子大学・理系)
「入社前に1年猶予が与えられたら何をするか?」(神戸大学・文系)
「好きな人から好きと言われたら、すぐに付き合うタイプですか?」(明治学院大学・文系)
「弊社には向いてないと感じるのだけれど、その点はどう思われますか?」(大阪産業大学・理系)
「40歳になったとき、どうなっていたいか?」(東京農工大学・理系)
「京都でデートするならどんなコースを回るか?」(立命館大学・文系)
「辞めなくてはいけない時はどんな時か?」(大妻女子大学・文系)
「あなたが無人島に何か1つ持って行くとしたら、何を持って行きますか?」(駒澤大学・文系)
「神様がいるのなら、何を願うか?」(神戸女学院大学・文系)
「あなたの町の名産品、有名なものなどをアピールしてください」(南山大学・文系)
「面接会場から出てすぐに地震が起きました。あなたが取る行動を3つ教えて下さい」(鳥取大学・文系)

”NG質問”を知らない面接官は多い

​こうなってくると、とても回答を用意しておくことなど不可能である。とはいえ、こんな質問が出ることもあると知っておくだけでも、似たような質問が出た時に焦らなくて済む。​​​​​​​​

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厚生労働省の「公正な採用選考について」という指針は、家族構成、住宅状況、宗教、支持政党、尊敬する人物、購読新聞、愛読書に関する質問を控えるよう求めているが、あまり守られていないようだ。多くの学生が家族構成についての質問を受けており、その質問が禁止されていることを知っている学生もいる。

「家族構成はなぜ聞かれたか、わかりませんでした」(愛知学院大学・文系)
「家族構成について。本来ならば聞いてはいけないはずだが、複数の企業から質問された」(神戸大学・文系)
「家族の名前を漢字で、親の年齢も聞かれた」(成城大学・文系)

​尊敬する人物、新聞、愛読書を聞く企業はとても多いが、学生が禁止されていることを知っているかどうかは、わからない。

「自身が今まで生きてきて会った人の中で尊敬できると感じた人はどのような人か?」(東京農工大学・理系)
「最近、感動した本や映画、番組を紹介してください」(大阪大学・文系)
「なぜ君は日本経済新聞を読んでいるのですか?」(同志社大学・文系)

​これらの質問は厚労省の指針に反する内容だが、面接官に悪意があるわけではなく、面接官教育で指針が周知されていないのではないかと感じる。新卒採用での尊敬する人物や愛読書についての質問は、人間性を知るために行われており、差別を目的としているわけではない。もし聞かれたとしても、「違反質問だ」と目くじらを立てるのではなく、素直に答えるようにしよう。

ただ、企業側にも、考えてもらいたい。ネットニュースで事足りると、今や新聞を購読していない学生が大半だし、「愛読書」といえるほど読書に勤しむ学生も激減している。もはやかつてのような回答を期待することのできないこれらの質問は無意味ともいえる。それよりもある食品会社がエントリーシートで聞いている、「カラオケの十八番を教えてください」の方がよほど学生の人となりを推し量ることができそうだ。

いずれにしても短期間の就活。面接質問は無駄なく効果的にこなしてもらいたい。

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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