どうしてダメなのかとハナコさんに尋ねられたのですが、うまく説明できずに理由を調べてくるのは筆者の宿題にしてもらいました。オフィスに戻って、同僚のジョンに相談すると「僕も理由はわからないけど、panda baby はパンダの赤ちゃんのことではなく『パンダみたいな(人間の)赤ちゃん』に聞こえるかも」とのこと。確かに、名詞をふたつ並べて、何か言葉を作るときは、後ろの名詞がメインになりますね!
眼医者(眼科医) | ○ eye doctor | ✕ doctor eye |
子犬のような目 | ○ puppy eyes | ✕ eyes puppy |
女の子(メスの)ネコ | ○ girl cat | ✕ cat girl |
オオカミ少女 | ○ wolf girl | ✕ girl wolf |
つまり、girl cat はあくまでも「ネコ」、wolf girl は「少女」なのです。それぞれにどんなネコなのか、どんな少女なのかの説明が前に付けられているのです。
すると、ハナコさんが「そうしたら、お母さんパンダは mother panda ですか?」と聞いてきました。Bingo! That’s right, Hanako.(ビンゴ! そのとおりです、ハナコさん)
動物の赤ちゃんたちの正式名称
ふだん話すときには baby panda のように言うことが多いのですが、実は「赤ちゃんパンダ」を表す cub という英単語が存在します。メジャーリーグの Chicago Cubs の cub と同じです。子グマという意味ですが、パンダも panda bear と言い、クマの仲間ですので cub を使います。ただの子グマではなく、「パンダの子ども」とはっきり表すときには panda cub のように言うこともできます。
パンダに限らず、ほかの動物も子どもを表す単語があるのはご存じですか。puppy、kitten あたりは聞いたことがあるかもしれませんね。代表的なものは覚えておくと「英語ができる人」と一目置かれるかもしれません!
親 | 子ども | |
イヌ | dog | puppy |
ネコ | cat | kitten |
クマ | bear | cub |
アヒル | duck | duckling |
ハクチョウ | swan | cygnet |
ガチョウ | goose | gosling |
シカ | deer | fawn |
ヤギ | goat | kid |
ヒツジ | sheep | lamb |
ブタ | pig | piglet |
ウシ | cattle (bull, cow) | calf |
カンガルー | kangaroo | joey |
アザラシ | seal | pup |
皆さんがよく知っている「みにくいアヒルの子」は英語では The Ugly Baby Duck ではなく The Ugly Duckling となります。そして、その「みにくいアヒルの子」は、物語では duckling(アヒルの子)ではなく cygnet(ハクチョウの子)だったと最後にわかるのです!
「メリーさんの羊」は Mary Had a Little Lamb というのが英語のタイトルです。Mary’s Sheep と言っても通じないかもしれませんね。映画『羊たちの沈黙』の原題も sheep ではなく The Silence of the Lambs と lamb を使います。
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