「質問の内容は問わない」企業は多い一方で、何事にもほどほどということがある。しつこい質問をすると、人事に悪印象を与えることになる。その質問内容で多いのが勤務地や職種だ。
「海外転勤できますか?の質問」(1001人以上、サービス)は、海外勤務をしたい学生の質問だ。この企業は、海外志向の強い学生を評価していないが、これは例外といえるだろう。「海外勤務はしたくないという意図の質問」(301~1000人、メーカー)、「海外を敬遠する意向が窺える内容のもの」(300人以下、メーカー)と、海外に行きたがらない学生をマイナス評価する企業は多い。
「転勤」を気にしすぎる学生にも、評価は芳しくない。「転勤の有無について」(1001人以上、商社・流通)、「転勤、残業の有無」(301~1000人、メーカー)、「『最初は○○で勤務したいのですが、可能性は何パーセントありますか?』のように、勤務地を非常に気にする学生さんがいます。弊社は総合職募集ですので、「総合職」の意味を知らないのかなと不安になります」(301~1000人、メーカー)といった声があがる。
給料や残業時間のみの質問にうんざり
転勤に関する質問がマイナス評価になるのは、”退職リスク”を懸念しているからだ。「希望の勤務地・職種以外に配属された場合、改めて異動があるかどうか、という質問でしょうか→希望職種以外なら随時異動願いを出し続けたいというように見える→退職リスクを感じさせる」(301~1000人、メーカー)。
就活での企業研究で、多くの学生がもっとも気にするのが、「ブラック企業か否か」。自らブラック企業と名乗り、採用する企業は存在しないから、学生はさまざまな指標で見分けようとする。具体的には給与や休暇、残業、福利厚生などの実態を知ろうとする。しかし、待遇面にこだわりすぎると、働く意欲がないのではないかと疑われる。
「特定のテーマにのみ掘り下げて質問する場合はマイナスにつながる。たとえば、給与や評価に関する質問ばかりや、就業(休日・休暇・時間外)に関する質問ばかりの場合など」(1001人以上、メーカー)。
「給料や残業時間に関する質問のみの場合(質問自体は問題ではないが、そこにしか関心がないのかと思われる)」(1001人以上、情報・通信)。
「始めから条件面ばかりを気にしている(印象はよくない)」(301~1000人、情報・通信)。
働き方改革が叫ばれる中、企業もそうした待遇面に対する質問には、しっかり答えようとしている。しかし、それだけを聞くのではなく、会社の事業に関することなど、幅広い質問をしたほうがいい。
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