フェラーリ「F430」今でも買える名車の魅力 2004年登場モデルだがなお色褪せない
第6世代にあたるフェラーリ「F430」
第1回としてフェラーリ「F430」を紹介したい。1970年代の308GTBに端を発するV型8気筒エンジン搭載のミッドシップ・フェラーリとしては第6世代にあたるモデルとして、2004年に産声を上げた。2004年といえばフェラーリF1チームはミハエル・シューマッハが前人未到の5年連続ドライバーズ・チャンピオンを成し遂げた全盛期で、誰もが新型の成功を疑わず、この上ない期待を背負っての登場だった。
1999年に発売された従来型の「360モデナ」からボディ構造やエンジン、ギアボックスといった基本構成を受け継いではいたが、それだけに細部での進化には著しいものがあった。運転席の背後に置かれる自然吸気V8エンジンは、排気量を3.6リッターから4.3リッターまで拡大することなどによって最高出力が400馬力から490馬力まで高められていた。
高出力化に対応するためタイヤサイズは拡大され、高速化に対応するためエアロダイナミクスも改善。コーナリング時の加速を効率的にし、車両の挙動を安定化させる電子制御ディファレンシャルE-Diffや、エンジン全開で発進する際に馬力をうまく使い切るローンチ・コントロールがV8フェラーリとしては初めて搭載されたのもこのモデルだった。
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