人材確保のカギは、「面接」と「育成」にある

「新規採用」の繰り返しは現場の疲弊を招く

まずは、採用時点でのポイントです。採用を外注したり、代わり映えのしないやり方をしているとしたら、まずは、「内省化」をはかりましょう。文字が意味するとおり、自らの体験を自ら観察し振り返ることです。そのためには、「どんな人材が欲しいのか」を明確にすることが必要です。職種、職務、環境により、必要な人材は変わります。また、組織のカラーになじめるかも大きな問題です。

面接では、ハキハキと元気よく、自己PRができることなどが重視される傾向にありますが、声が大きくて自己主張が強いタイプばかり集まる集団になったら実際どうなのでしょう。もちろん、そういった素養が必要な業務もあるかとは思いますが……。

自社の求める人材を見極める

たとえば、細かい作業を丁寧にできる人材が欲しい場合のテストの例を挙げてみます。

【面接で行うテスト例】
異なるサイズの数枚の資料とステープラ(ホッチキス)を渡し、「留めて」とだけ指示し、どのように留めるかを見る。
【着目点】
紙のそろえ方、留める位置、留め方など手順を観察する。

たったこれだけのことでも、さまざまな角度からの観察ができるかと思います。ほかにも、メモの取り方、掲示物を張ってもらう、その場でエクセルの表を入力させる、煩雑なものを仕分けてもらうなど、方法と内容は、自社が求めるスキルに合わせて、いかようにもカスタマイズできます。

できる・できないではなく、様子や手順などからスキル・性格傾向を見ることが可能です。グループディスカッションを採用している企業も多いかと思いますが、本人が発言しているときの様子や発言内容ではなく、第三者が発言しているときの態度が重要だと考えます。

いかに立派な意見や積極性が見られても、ほかの人が話しているときの態度が他人事のようであったりするなら考えものです。

あらゆる企業で、コミュニケーションスキルを重視している傾向は強くなっています。それを自己PRのうまさ、発信力の強さととらえてしまっている現場も多くみられます。もちろん、自己理解は必要です。しかし、そもそもコミュニケーションとは、アピール能力ではなく、わかり合える力のことであり、相手あってのスキルです。

ほかの人が話しているときに、話し手のほうに向き、視線を合わせ、時にはうなずいたり、表情で応えることが必要不可欠です。さらには、発言の少ない人や発言のバランスを考え、「○○さんは、どうですか?」と声掛けができたり、単に、自分の考えを述べるだけでなく、前に話した人の内容を、受ける言動ができるかどうかも大きなポイントです。

きちんと相手と向き合える人は、スタンドプレーになる可能性は低く、上司や先輩のアドバイスを受け止めることができるでしょう。

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