皆さんは不思議に感じないだろうか? これだけビジネスの進め方や、人材の働き方が変わっているのに、その人材を育成するための考え方や手法は、この10年の間、ほとんど変わっていない。
企業における競争力の源泉として、人材への期待は、間違いなく高まっている。なのに、企業の人事部が行う「人材育成」への期待は反比例に落ち込んでいる。
皆さんも「今、社内でやっている研修は、どうも活用できない」と感じているのではないだろうか?
当事者である企業の人事も、「今の人材育成では機能しない」と薄々気がつきながら、周りを見ると同じようなことをやっているので、「きっとまだ大丈夫」と安心してしまっていることも多いように思う。
本当にこのままでいいのだろうか? なぜこれまでのラーニングが機能しなくなっているのだろうか?
「高い成果を出す人」と「普通の人」の違い
アクセンチュアが2011年に実施したある調査結果を皆さんと共有したい。テクノロジーの進化に伴い、社員の働き方も変わっている中で、高い成果を出す社員はどういう学び方をしているのか、成功の秘訣はどこにあるのか? ということを探った調査だ。
この調査では、トップパフォーマー(個人業績が上位5%の社員)と、無作為に抽出されたトップパフォーマーではない5000人を対象にして、それぞれの学習行動が具体的にどう異なるかを、イリノイ工科大学のIIT Researchの協力も得て、被調査者へのインタビューや、ラーニングツールの活用実績をもとに分析した。
結果として、トップパフォーマーは、主に3つの点で標準的なパフォーマーと顕著な差があることがわかった。
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