外資金融の半沢直樹が企む、100分の1返し

若手バンカーが語る、投資銀行業務の悲哀(上)

<外資系投資銀行に入って、悪かったこと>

超多忙な割につまらない仕事が多く、給料は減る

・とにかく忙しい、時間がない。「時間はつくるものだ」と昔の偉い人は言いましたが、1日はどう頑張っても24時間しかありません。さらにアソシエイト、ヴァイスプレジデントなどは「自分の時間を作るため」にアナリストに仕事を振ってきます。「週末は休まなきゃだめだよー」とか言っている本人が仕事を振っているのですから、どうしようもないです。

・つまらない仕事が多いが、絶対反抗できない。「どんな仕事にも面白さはある」と昔の偉い人その2は言いましたが、上司の出張先のレストラン予約を10件こなすことの面白みを、ぜひ教えていただきたい。私にできている復讐と言えば、あえて上司の嫌いな料理をセレクトするなどでしょうか。ただ私が日頃受けている虐待や人権蹂躙に比べたら、私にできることは上司が出張の時に評判の悪い運転手さんを手配するとか、100分の1返しが関の山ですが。

・ずるがしこい人が多い。さすがに投資銀行の世界でもまれてきた人たちだけあって、仕事の振り方は天下逸品です。アソシエイトから「分担して仕事をしよう。これ君のパートね。ページ数的には僕も同じくらい作業するからさ」と言われて渡された内容は、たいてい仕事の分量的には1対20くらいの割合です。そのくせ、上司への報告はそのアソシエイトがまとめてするので、なんだかなぁもう、という感じです

・リクルーティングで嘘をつきすぎ。「投資銀行といってもクオリティ・オブ・ライフはしっかりしているし、みんなしっかり仕事して休んでいるよ。仕事の内容も刺激的だし、仮にまた就職活動をするとしても僕は投資銀行を選ぶね!」とかいっている上司が、その上の上司とソリが合わず転職活動に精を出していることを、私は知っています。

・リクルーティングであからさますぎ。きれいな女子プレミアムは確かに存在します。

・給料が減っているらしい。「ベースが上がっているからさ、トータルで見たらむしろ上がっているんだよ!」とフロアの偉い人は言いますが、確実に入社前にイメージしていたものとは違う現実があります。

・理不尽に怒られることがたまにある。「死ね!」って久し振りに言われました。

・あまりグローバル感がない。ニューヨーク研修くらいでしょうか。クロスボーダー案件でも基本的には東京オフィスからの電話会議です。そもそもグローバルとはなんぞやという話はおいておきます 。

……と、本来であれば、「悪かったこと」のボリュームが「よかったこと」の20倍くらいになる予定だったのですが、いざ言葉にしてみるとそうでもなかったことが意外でした。やはり投資銀行とは恵まれた環境なのでしょうか。「もう1回1年生からよろしく!」といわれても、二度と働く気にはなりませんが。

引き続きよろしくお願い致します!

【メール引用終了】

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