ソニーは、なぜおかしくなってしまったのか 丸山茂雄氏「ちょっとソニーの話をしよう」
丸山:そうそう。で、日本国内にある協会を一本化しなきゃいけないって話になったんだけど、統合するという方向性のなかで、JeSPAがほかの協会と融合することによって、オリンピックを目指すという目的が薄らいでしまったことが、俺がJeSPAを辞めようと思った動機だね。
JeSPAは本来はアスリートのための協会だろう……。たとえば、陸上でいうと陸連の会長がマラソンランナーとして活躍した瀬古利彦さんとかだったらわかるよ。だけど、アディダスの社長が会長っていうのはおかしいだろ。
黒川:そうですね。それはちょっと構成としておかしいですね。
丸山:まあでも、俺は命を懸けてやってるわけじゃないからね。協会の皆さんがそうしたいと言うんならいいけど……いいけど俺の気分はそうだから。ハッハッハ。
黒川:じゃあ、辞めたのは本当に最近のことだったんですね。
丸山:だから、東京ゲームショウ2017のちょっと前のタイミングで理事は辞めたんだ。
黒川:なるほど……わかりました。最後にゲームについて聞いてもいいですか? 先ほどはもう語らないと言われてましたが(笑)。
丸山:もう言うことはねえよ、ゲームは(笑)。
黒川:そうおっしゃらずに。ゲーム業界はいろいろな人が出てきて、もちろん大きな成功もあれば、失敗している人もいるとおっしゃってましたが、家庭用ゲームについて今何か思われることはありますか?
丸山:家庭用ゲーム機であったり、あるいはスマホであったりとかいう部分はあるけど、多分俺はどのプラットフォームが生き残るかっていうのは、ほとんど意味がなくなってくると思ってるんだよね。
黒川:あ~、なるほど、なるほど。
半導体の進歩は止まらない、これだけは間違いない
丸山:プラットフォームからビジネスを立ち上げるっていう……任天堂、セガ、ソニーはそうやってきたんだけど、それがどんなふうになっていくのか、何かに集約するのかは俺にはわからない。ただ、どう考えても半導体の進歩は止まらないよね。そうすると、何もプラットフォームを変えなくてもいいというか。どんなプラットフォームでもできちゃう、OSやなんかも軽々とクリアしちゃう時代が来る気がするんだよね。だからグーグルとか、ああいうのだけがプラットフォームになっていくんじゃないかな。
黒川:そんな感じはしますよね。アップルとグーグルだけとか。もしくはアマゾンですかね。
丸山:そう、アマゾンとかね。このあたりがプラットフォームっていう意味になっちゃって、それ以外は簡単に言ったらアプリになっちゃうんじゃないかな。
黒川:貴重なお話ありがとうございました。2018年も引き続きよろしくお願いいたします。
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