松村邦洋50歳、「8カ月で30キロ減量」の舞台裏

いったい、どんなトレーニングを行ったのか

体の仕組みは単純ではないため、必ずしもカロリー計算だけでは推し量れない面もあるが、一般に1グラムの脂肪を燃焼させるには7kcalを過剰消費する必要がある。松村さんの場合、純粋な脂肪の減少量が24.2キロ(残りは体重減少に伴う下半身の筋肉量と骨量の減少)あるため、16万9400kcal分の脂肪が燃やされた計算だ。

とてつもない数字に思えるかもしれないが、しかし正しい食事習慣さえ身につけていけば、決して無理な数字ではない。

1日1900kcalを目標値に設定

約17万kcalという数字だが、これを1日あたりに換算すると705kcalとなる。松村さんの基礎代謝は前述したように1900kcalを切る程度だったが、プログラム最終日の数字で1629kcal。1日の活動量を仮に1000kcalと仮定すると、1日の摂取カロリーを2000kcal程度まで抑えることができれば自然に減量できる。

炭水化物中心の食事を低糖質食に置き換えていった(写真:ライザップ)

実際、ライザップの担当管理栄養士が組んだ食事プログラムも、基礎代謝量とほぼ同等の1900kcalを目標値に据えていた。言い換えると“この程度は食べてもよい”ということだ。

減量開始前に松村さんが食べていた、炭水化物中心の3000kcal以上を低糖質食に置き換えていくのだが、むやみに炭水化物や糖類の摂取を抑えたわけではない。

松村さんの主治医と連携を取り、1日の糖質も約120グラム程度までは摂取。対するタンパク質は111~166グラム程度を目安とした。

タンパク質は食事誘発性熱産生の比率が高い。これはその栄養素を消化吸収するために体が必要とするエネルギーのことで、炭水化物が6%程度であるのに対してタンパク質は30%。つまりタンパク質の割合を多くすることで、消化吸収時に体が使うエネルギー代謝が増える。ただし、高タンパク食材には脂質を多く含むものが多い。このため84~119グラム以下に脂質を抑えるため、炭水化物もある程度は摂取するメニュー構成としたという。

また、あらかじめの健康診断で脂肪肝・脂質異常症・高尿酸血症があることがわかっていたため、不飽和脂肪酸の多い食品(青魚類)の摂取を心掛け、プリン体を多く含む食品の摂取を抑えるなどの食事指導も行った。

松村さんの体質もあったのだろう。肉から魚へと主なタンパク質食材を変えていき、特に夕食を魚へと変えていくと体重の減少も速まり、野菜の摂取量も自然に増加した。

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