松村邦洋50歳、「8カ月で30キロ減量」の舞台裏

いったい、どんなトレーニングを行ったのか

メソッドの基本はそのとおりだが、必ずしも“それこそがライザップのメソッド”というわけではない。

「ライザップで行っているトレーニングは、必ずしも“特別”なものではありません。むしろオーソドックスなものです。食事も極端に糖質を絞り込むわけではありません。確かに食材選択で糖質を避けるよう指導しますが、調味料などに含まれる糖質まで制限するようなことはしません」(幕田氏)

加えてライザップには短時間に続けて運動ができない人のために、50分ではなく1回80分のコースも用意されているという。そのうえで期間に関しても、会員の現在の体データと目標に応じて2カ月を超えるプログラムを提示することもある。

「RIZAPナビゲーター」の使用イメージ(写真:ライザップ)

松村さんと似たステータスの50代男性が大幅減量に成功した例も数多くあり、どのぐらいの期間をかければ目標の30キロ減量を達成できるのか、独自に開発されたシステムでかなり高精度な予測値を出す「RIZAPナビゲーター」というツールもある。

このシステムでの予測値などを参考にしながら、目標を設定し、期間を含むトレーニングプログラム全体をオーダーメイドで設計する。2カ月という数字は、多くの人が姿かたちまで変わるほど体型を変化するために必要な典型的な数字ではあるが、顧客が希望する目標によって期間も変わってくる。

通常よりも緩やかなプログラムを実施

松村さんの場合、目標達成までの期間は(実施した)8カ月よりも短い予測値をRIZAPナビゲーターははじき出したそうだ。しかし、松村さんは2009年に東京マラソンに出場し、急性心筋梗塞で心肺停止状態に陥った既往歴がある(そのことも減量挑戦の理由だ)。幕田氏、松下氏、それにライザップ所属の管理栄養士、ライザップが医療提携している医師のチームで、通常よりも緩やかに体重を落とす8カ月64回のトレーニングプログラムにすることを決めた。

こうした長期間にわたるトレーニングの場合、いくつかのフェーズに分け、トレーニングの内容を変化させていく。

たとえば、有酸素運動のやり過ぎは筋肉量の減少をもたらすため、筋肉を増やす際には高タンパクの食事を多く摂ったうえで有酸素運動を控える。体重の減少は遅くなる(あるいは増える)が、筋肉量を十分に増やしたうえで一気に落としたほうが効果的に体づくりが行える。

逆に体を絞り込みたい場合は最大重量を抑えめにしつつ、ドロップセット(セット間の休憩を入れず、重量を少しずつ軽くしながら限界まで種目をこなす手法)でギリギリまで追い込むことで筋肉をシェイプしつつ、同時に急階段の往復や負荷強度を高めに設定したインドアバイクで有酸素運動と太ももの筋力強化を行う。

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