トランプ外交が「北朝鮮の思惑通り」な理由 韓国の「北朝鮮研究」第一人者に聞く
アメリカとの緊張関係は北朝鮮にとって恩恵
ムーギー・キム(以下、ムーギー):先日、銃撃を受けながらも国境を走り抜けて脱北した兵士がいましたが、彼は元気にされていますか? 「少女時代」のCDを聴いていると聞き、なんだか私といい友達になれるのでは、と親近感を抱いているのですが。今度インタビューをアレンジしていただけませんでしょうか。
羅鍾一教授(以下、羅教授):一命をとりとめ、回復している。ただ厳重な警護下に置かれていて、近づけるような状況ではない。
ムーギー:すみません、わかりました。さて、今年は北朝鮮とアメリカの間で緊張関係が高まった1年でした。でも、どうせアメリカも攻撃できないんですよね? 日本と韓国が人質だし、そもそも韓国の同意がなければ北朝鮮を攻撃できないことになっているんですよね?
羅教授:アメリカは攻撃できない。そもそもアメリカとの緊張関係は、北朝鮮にとって恩恵以外の何ものでもない。北朝鮮にとってアメリカは、戦略的資産になっている。アメリカの侵略の脅威から、核開発の成功のおかげで自衛に成功した、と国内的にアピールできるからだ。
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