もし米朝戦争になったら勝つのはどっちか? ソウル・東京核攻撃で死者は最大210万人に
GFPによれば、米軍兵士は約130万人、予備役は99万9000人。北朝鮮軍は現役兵士が110万人だが予備役は550万人おり、合わせると世界4位の人数だ。
韓国駐留の米軍兵士は約2万8500人だから、もし突発的に米朝戦争が起きれば人員、物資とも北朝鮮軍に圧倒される。だが戦闘の主力は韓国軍だ。韓国軍兵士は約62万7500人、予備役も520万人いる。在日米軍4万5000人から直ちに増援を送る準備も整っている。
空軍力では、アメリカが北朝鮮を圧倒する。米軍には合計で約1万3760機の軍用機があるが、北朝鮮軍は1000機にも満たない。
米軍はさらに、戦車5884台、装甲戦闘車4万1062台、軍艦415隻(うち10隻は空母、2隻は新たに建造中)を保有している。6000億ドル近い国防費は世界最高。韓国に新型迎撃ミサイルTHAAD(高高度防衛ミサイル)を配備するなど、北朝鮮のミサイルを迎撃するミサイル防衛体制も整えている。
一方、北朝鮮が保有する戦車は5025台、装甲戦闘車は4100台、国防費も75億ドルと、アメリカに遠く及ばない。約967隻の船を保有するが、うち468隻は巡視船で空母は1隻もない。
北朝鮮兵士は極度の栄養失調
北朝鮮は生物兵器や化学兵器を大量に保有すると見られており、戦争になればそれらを使用する可能性が高い。
北朝鮮軍は様々な面で規模こそ大きいが、使用する兵器が古いうえ、北朝鮮兵士は極度の栄養失調に陥っている。南北軍事境界線を越えて11月13日に韓国に亡命した北朝鮮兵士の小腸からは、最大で26センチになる寄生虫が見つかり、胃には未消化のトウモロコシが残っていた。これほど劣悪な栄養状態にある北朝鮮兵士が、戦争中に長い間持ち堪えられるとは思えない。兵器だけでなく兵士についても、数より質の方がよほど重要だ。
アメリカは約6800発の核弾頭を保有し、ロシアに次いで世界第2位だ。うち1800発は実戦用に配備、4000発は備蓄用、2800発は廃棄予定だ。一方、北朝鮮が保有する核弾頭数は25~60発の間だと、米情報機関や専門家は分析している。