北朝鮮で食べられている「人造肉」とは何物か 黄土色の帯状にされた「インジョコギ」とは?

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北朝鮮経済が変わるにつれ、カネのある中間層の嗜好も変化し、新しい食べ物への欲求が高まっている。国営メディアによれば、金正恩・朝鮮労働党委員長は国産品をもっと増やすよう求めている。

北朝鮮では、菓子やスナック、キャンディーの国内生産が増えている。同国は詳しい輸入データを公表していないが、中国のデータによれば、今年1─9月に北朝鮮向けの砂糖輸出は4万4725トンに急増した。2016年は1236トン、2015年は2843トンだった。これは、中国の砂糖輸出の約半分に相当する。

北朝鮮は砂糖を生産していない。

その一方で、今年1─9月の北朝鮮向けトウモロコシ輸出も5万トン近くに急増したと中国のデータは示している。2016年は通年でわずか3000トン余りだった。

「私の父はよく賄賂を受け取っていた」

デイリーNKの記者たちは週に数回、北朝鮮の情報筋に電話し、コメやトウモロコシ、豚肉や燃料の市場価格、そして北朝鮮通貨ウォンの市場相場を確認している。公式レートは1ドル100ウォン程度であるのに比べ、市場では1ドル約8100ウォンで取引されている。

同メディアの報道によると、これまでのところ、ガソリンやディーゼルの市場価格は、国連が追加制裁決議を採択して以来、2倍に跳ね上がっている。それに比べると、コメとトウモロコシの価格はそこまで激しく値上がりしていないという。ロイターはこれら報道を独自に確認できなかった。

北朝鮮の国民が食糧を補う方法は他にもある。

「私の父はよく賄賂を受け取っていた」と、Kangという名字だけ明かした28歳の脱北者の女性は言う。この女性は北朝鮮に父親を残して2010年後半に脱北した。

父親は地位の高い官僚で、ヤギや犬やシカの肉などの賄賂を受け取っていたと女性は語った。

(James Pearson and Seung-Woo Yeom 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)

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