私を変えてくれた4人の人物
そういう意味でここからは、私にとって自分を変えてくれたとても印象に残っている人を少しだけ紹介します。
先ず一人目は、面白法人カヤックの柳澤大輔CEOです。大体社名が「面白法人」なので、相当ちゃらちゃらしている人ではなかろうかとか、あるいはこれだけ突き抜けたサービスやら仕組みを持っているとなるとエキセントリックに違いないとか勝手に想像していたのですが、全くそんなことはなく超論理的な人でした。組織論から会社を考える人で、お会いするたびにとても感銘を受けています。
二人目が、旧ライブドアの堀江貴文元社長です。震災から暫く経った頃、とある縁から当時住所のあった件の六本木ヒルズのマンションでディスカッションする機会がありました。往訪当日、堀江さんの住所付近がメディアの人でごった返していてすわ事件か事故かと思っていたら、その日のメディアのターゲットは堀江さんその人でした。
聞いてみるとその日は最高裁の上告棄却のXデイとのこと。これは往訪が当然キャンセルになるかと思っていたら、そのまま予定通り続け非常に有意義な場になりました。そのスタイルは、普段イメージしている姿とはまるで違いフェアで律儀な人だなあと感じました。
そして三人目が、リブセンスの村上太一社長です。史上最年少の上場社長として話題となった彼ですが、驕ったところがかけらもなく本当に等身大で素直な人です。メディアではいつもにこやかな表情で写真に写っていますが、実際の彼も常ににこやかな人です。年齢は一回り近く違いますが、自分が同じ年の時に何をしていただろうか、もし同じ年で同じ立場にあったら、ここまで素直で謙虚でいられるだろうかといつも自分を顧みずにはいられません。
最後四人目が、私のかつての上司である現マーサージャパンの古森剛社長です。私の仕事実務における師匠的存在で、自分のキャリアに最も影響を与えてもらった人です。自分は不肖の弟子だと今も思っています。当時は古森さんの書いたホワイトボードやスライドをコピーして表現やレイアウトを学び、赤字を入れてもらったパッケージを繰り返し読み、あるいは会話で出てきた巧い表現を書きためて、いつかはこうなりたいと精進してきました。
今自分が意思決定する時も、もし古森さんだったらどう考えるかなあと想像する場面もあったりします。そんな古森さんですが、今は仕事以上(?)の情熱で週末農夫と震災ボランティアを、驚異的な努力で継続されています。
ここで紹介したのは、ほんの一部の方ですが、いずれの方もパッと見自分とは全く異なるタイプの人です。でもひょんなことから接点を持ち、それを深める中でその思いは良い意味で大きく裏切られました。
日常会話の中で、上司や同僚や取引先を指し「あの人わかってないよな~」という不満をよく聞きます。私はその発想自体をとても傲慢に感じてしまいます。相手がわかっていないという前提は、自分が変わろうとせず、相手を変えようとしている(わからせようとしている)という事です。
そうではなくてまずは自分がわかろうとすること、その違いを可視化・認識することがまずは人間関係を密にし、自らを成長させるためのスタートなのだと思います。
※ 本文は筆者の個人的見解であり所属する組織・団体を代表するものではありません。
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